――そういう中で、お芝居の仕方が変わったこともあったのでしょうか?
豊川:はい。最初のうちは僕の頭が固かったかな? という反省があります。オリジナル映画版のトミー・リー・ジョーンズさんのお芝居を見て、これをどう再構築したらいいだろうかと思っていましたが、監督の演出を受け、謙さんの芝居を見て、名作のリメークですが、もっと柔らかく考えていいんだなと思うようになりました。
――渡辺さんはオリジナルをどのように意識されていたのでしょうか?
渡辺:オリジナルの持っている素晴らしさは、本当にうまくすれ違う部分。これは捕まるな! という部分をうまくすり抜けていくのが、この作品の面白さだったと思います。ですが、オリジナルとはシチュエーションが違うので、日本で普通に生きている人たちのビート感みたいなものに乗っからないとリメークの意味がないので、そこは考えました。また、今は配信などでいろんな国の作品を手軽に見られる時代なので、作品のクオリティーを上げていかないといけない。ドラマとはいえ、その辺は頑張らないとなと思いました。
取材・文=及川静
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