――実際におこった歴史をドラマ化されるということで、事前に準備はされたのでしょうか。
歴史に忠実であるということが、おもしろさを感じられる一つのポイントだと思うので、脚本の竹村武司先生を中心に史料や文献なども参考にしてストーリーを組み上げました。
一番重要だと感じたのが、光秀はどういうキャラクターなのかということでした。大河ドラマでも言われている通り、光秀は前半生がほとんど知られておらず、謎に包まれた人物なので、いろいろな文献を研究してキャラクターを作り上げていきました。
このスマホを中心に置いたドラマの素晴らしいところは、見ている方がその登場人物になれてしまう、同じ気持ちを味わえるというところだと思うんです。なので、その主人公がどういう人物で、皆さんに共感していただけるような人物かというのはすごく大事でした。
――そういう面でいうと、気性の激しいカリスマな信長ではなく、光秀となったのも視聴者にとって親しみやすかったのかもしれませんね。
そうですね!光秀は信長よりもだいぶ年上で…なのに蹴られたり怒られたり、途中で家臣になってやりづらかったんだろうな、とか。でも、城をもらったときはすごくうれしかったんだろうな、とか。自分に照らし合わせて考えてみたら、共感性が高いのは光秀の方かもしれませんね。
あとは、SNSのことを知るために、デジタルネイティブ世代の人たちから話を聞きました。
例えば裏アカウントに切り替えるときにどのようにやっているのだろうとか、会社の人の裏アカウントで悪口をつぶやいているのを見つけた瞬間とか…みなさんが思わずあるある!となるような小ネタもドラマの中で描かれているのではないかな?と思います。
――スマホの中のアプリが、その時代の言葉などにあわせ「LINE」は「FUMI」となっており、とてもリアルだなと感じました。アプリはどのように作られたのでしょうか。
アプリは外部のいろいろな方にお力をいただいています。そのうちの1人に日本史のパロディ画像を作ってらっしゃるスエヒロさんにご協力いただきました。光秀がスマホを持っていたらどんなアプリを入れているのだろうとスエヒロさんと相談しながら作りました。
アプリだけでなく、細部にもこだわっていて…例えば、「FUMI」をひらいた瞬間に映る光秀と他の武将たちとのやりとりや、10件以上未読のままの武将がいたり、通知をOFFにしている武将がいたり。ぜひ、映像を止めて何度も繰り返し見ていただけるとうれしいです。
また、今回は「秀吉のスマホ」も映ります。光秀と違ってホーム画面が金色だったり、入っているアプリも違ったりと個性が出ていますので、そこにも注目していただきたいです。
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