父と私の、ごく私的な日常が映像になるなんて! 父にとっても私にとっても、身に余る光栄です。ドラマ化にあたり、創作していただいたフィクション部分も大変気に入っています。
そして、まさか吉田羊さんにジェーン・スーを演じていただけるとは。「ジェーン・スーを美しく修正すると吉田羊さんになる」と友人から言われたことがあり、恐縮ながらうれしい気持ちでいっぱいです。國村隼さんに父を演じていただけること、天国の母も喜んでいると思います。大人になり、親との関係の紡ぎなおしを考え始めたみなさんに楽しんでいただけたら光栄です。
勇気と優しさに満ちたジェーン・スーさんの素晴らしい原作エッセイを、名作を生み出してきた「ドラマ24」にてお届けできることを光栄に思います。日々、繊細な手仕事に向き合う現場のスタッフさん、3〜8話を監督される、聡明であたたかなまなざしを宿す菊地(健雄)さん、数年前から議論を重ね、この場所に導いてくださった佐久間(宣行)さん、全12話にわたって、血と実感を通わせてくださった脚本の井土(紀州)さん、そして一刻一刻と輝きを重ねる俳優部の皆さん、どの方が欠けても、このドラマシリーズではあり得なかったように、たくさんの方々の力を電波に乗せ、お届けできることを願います。
「より正しく生きたい」と望みながらも、間違ってしまうことこそが、人間の本性である――そのことを、何度でも思い出しながら撮れたならと。
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