オヌキ諒新曲「べに」MVで“ドラ恋”の新田さちか大号泣!二人に制作秘話を聞く

2021/03/19 07:10 配信

音楽 インタビュー

オヌキ諒「べに」ミュージックビデオより

――新田さんには、島田監督からどういうお話が?

新田:MVでは別れを告げられた女性の苦しさを表現するということで、例えば4年ちょっと付き合っていたカップルが別れるときの思いっきり悲しい感じを出してほしいというようなことを伝えられました。ただ、4年ちょっとの付き合いというのは一つの例に過ぎなくて、細かい設定はなかったですね。見る人がどんなふうにでも捉えられるように、人物の造形も細かい指定はありませんでした。

オヌキ諒撮影/神保達也


オヌキ:元は小説がありますし、それを読んで新田さんがイメージを膨らませてくれたらいいなと思っていました。だから島田監督も、衝撃的な苦しみを純粋に表現してください、といった感じで投げられたんじゃないですかね。細かいところは、新田さん任せ(笑)。

実は、撮影当日に僕がインタビューを受けまして、そのとき一緒に新田さんもいたから、自分の思いをそのインタビュアー越しに新田さんにも伝わるようにと思って話したんですね。それくらいだったらいいだろうと(笑)。その中で「べに」の内容や、楽曲への思いをわりと細かく語りました。それ以前に監督の話を聞いて新田さんの中で作り上げてくれたイメージがあったとは思うんですけど。

新田さちか撮影/神保達也


――新田さんはヒロインの感情をどんな風に構築されたのですか?

新田:初めてのMVのヒロイン役で、泣きの芝居も初めてのことだったので、準備としては、まず動画サイトで、いろんな女優さんの名前と「号泣」というワードで検索してみたんですけど、全然出てこなくて(笑)。

今日準備に使ったノートを持っているんですけど、とてもとても細かく書きながら考えていきました。4年半付き合ったカップルっていうのはどういう二人なんだろう、同棲していたんじゃないかとか、こういう家庭を築きたいみたいな話をしていたんじゃないかとか、いろいろ想像して。泣きの芝居については、ワークショップの先生もやっていただいている事務所の先輩、久保田磨希さんにおうかがいし、呼吸法を教わったりもしました。

実際の撮影では、MVの中に4人の家族が出てくるんですけど、その方々が泣くきっかけになってくれました。現場での自然な感情だったんですが、家族の姿を見たらスイッチが入ったようで、目にした瞬間に、作ってきていた気持ちとヒットした感じでした。

自分の中で用意はしてきたんですけど、実際の撮影になると、初めての環境に対する対応力がまだまだ足りなくて、本番ではもっとできたと思うこともあったり。編集ですごく素敵なものにしていただけて、感謝しかありません。

――撮影場所はどちらですか?

オヌキ:横浜みなとみらい、赤レンガ倉庫のところの海沿いの道を使って撮影しました。綺麗な夜景になりましたね。当日、船が泊まっているかどうかは分からなかったんですが、当日泊まっているのを見た瞬間、みんなで「ヨシッ!」ってなりました。キラメキの中に新田さんが映っています。

ワンカットで、雨のシーンは一発勝負だったから、島田監督も撮影が終わった後に、「ちょっとドキドキしてます」「見るのが怖いです」って言ってました。雨を降らすのは1回しかできなかったから、監督もドキドキするぐらいの撮影だったんです。