眞島秀和、多くの現場で培ったバランス感覚は“何かを起こす”【てれびのスキマ】

2021/03/24 14:17 配信

芸能一般 コラム

“オジカワ”ブームの火付け役、眞島秀和※2020年ザテレビジョン撮影

サッカーのサイドバックは過酷かつ重要なポジションだ。フィールドの一番隅で絶えずバランスを気にしながらディフェンスをし、中央が手薄だと思えば中に絞って守備を固め、前方にスペースを見つければ前に出ていく。激しい上下運動でスピードとスタミナ両方を高いレベルで保たなければならない。無駄走りも厭わずチームの黒子に徹する献身さが求められる一方で、ここぞというタイミングでは相手ゴール深くまでオーバーラップして決定的な仕事までしなければならない。

献身的なプレーと攻めができるサイドバック的な仕事人


眞島秀和は役者としてまさにそういうタイプの仕事人だ。彼がキャストに名を連ねる作品には安心感があるし、彼がひとたび画面に登場すると、サイドバックが猛スピードでオーバーラップしてきたときのように、何かが起こりそうな“胸騒ぎ”がする。奇しくも小学生の頃入っていたサッカーの少年団でも眞島はサイドバックを担当していたという。

眞島秀和は、大学進学とともに山形から上京。ダンスや音楽など表現活動に打ち込む友人たちに刺激され、自分もなにかやってみたいと思い役者を志し、4年生の頃に俳優養成所に入った。そして23歳の頃、李相日が日本映画学校の卒業制作として監督した映画「青~chong~」(1999年)に主演。役者デビューを果たした。この作品は「ぴあフィルムフェスティバルアワード2000」でグランプリを獲得し、2001年に一般公開されることとなった。みんなでひとつのものをつくるというものづくりの現場がとにかく楽しかった。 仲間に入れてもらうのがうれしかった。