――一方、初出演だった「虚伝」の鶴丸国永はどんな役回りだったと感じていましたか?
染谷 バランサーですかね。これは染谷俊之として思っていたことですが…「虚伝」には明るい刀剣男士が少ない気がして。「元主が…」とか、「自分は写しだから…」と気にしている刀剣男士が多かった(笑)。初めての舞台化だったので僕も探りながらでしたが、「この作品ちょっと重いなぁ、少し明るくできたらもっと見やすくなりそうだな」と。それをするのは誰かなと考えると、「僕かな?」って途中で気づいて(笑)。そこからいろいろやらせていただきました。古刀故の余裕もありますし、「虚伝」ではバランスを取っていた気がします。
――では、「大坂夏の陣」での鶴丸国永の役回りというのは?
染谷 今作は三日月宗近(鈴木拡樹)のサポートのような役回りだと思います。託したり、助けたり…同じ平安時代の太刀なので、お互いにしか分からないことがあるのかもしれないなと思いながら、稽古をしている最中です。
――物語としてはいかがですか?
染谷 僕は熱くて爽やか、爽快な気分になれるストーリーだなと感じています。それでいてどこか考えさせられるような物語になるのではないでしょうか。まだ通し稽古をする前なので、詳しくは言えませんが…。
――稽古から本番までの間に、作品としての印象が変わることもあるのですか?
染谷 シーンごとに稽古をしていても、通してみたら印象が全然違うことはよくあります。通してみないと分からないことも多いですね。舞台の稽古は1ヵ月ありますが、それだけ時間をかける意味もきっとあるので。みんな苦しめばいいですよ(笑)。
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