ゴスペラーズ黒沢『思っていたAKB48グループのイメージを超えるライブでした』 「第3回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦 ファイナリストLIVE」囲み取材全文リポ

2021/03/27 12:00 配信

アイドル

「第3回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦 ファイナリストLIVE」終演後に囲み取材が行われた※提供写真

――今のコメントを聞いて、何かメンバーの皆さんからは何か話したいことは?

山内:本当に一人一人、時間のない中見ていただいて、歌詞の割り方とか、本当に私たちのことを思って書いてくださったんだなっていうのがすごく伝わってきました。もう痛いくらいというか、本当に伝わっているからこそ、この曲をたくさんの方に届けたいっていうのがみんなの中で一致しているので…売れよう!

一同:(笑)。

山内:「この曲から売れたい!」って気持ちでいっぱいです。

黒沢:それはうれしい言葉ですね。歌詞の内容的にいうと、今までのファンの方がどう思うかちょっと僕には分からないんですけど、もしかしたら女性にも響くのかもしれないというのはちょっと思っています。もうちょっと普通のラブソングにするって考え方もあったんですけど、もうこのイベントのテーマ曲を作るような気持ちで今回は作って、(9人は)そのテーマ曲を歌ってくれる人たちって感じですね。素晴らしかったです。

岡田:私は、想像していたより黒沢さんが優しくて、明るく前向きに指導してくださったんですけど、実はもっと怒鳴られるんじゃないかと思ってました。

黒沢:何で!? そういうキャラじゃないです(笑)。でも確かに、何かちょっと警戒されてた気が…。

岡田:黒沢さんが来た瞬間、みんな背筋が伸びて、ちょっと怖いなって思ってたんですけど、始まってみたら明るく指導してくださったので、私たちも安心して練習ができました。

黒沢:怒鳴ってもいい歌は歌えないでしょ。初めから歌唱力は折り紙付きの人たちを呼んでるわけだから、怒鳴る必要なんか別にないし。あとはどういう言い方をするかなんだけど、彼女たちは思った以上に僕の思ったことをくんでくれて、すぐに直してくれるので、本当に歌手だなって思いました。

野島:昨日の夜にTwitterを見ていたら、黒沢さんが「明日出演するみんな、もう寝なさい。もう練習はやめなさい」って投稿していて…私それから練習するつもりだったんですよ(笑)。でも、それを見て「あ、やめよう」と思って昨日はちゃんと寝たんですけど、そうやってリハーサルレッスン中も「休憩中のときは絶対休んで。声を使い過ぎちゃいけないよ」と教えてくださったのは、私にとってもみんなにとっても響きました。

黒沢:こういう機会は少ないから一生懸命歌いたくなっちゃうと思うんだけど、やっぱり声帯も筋肉だから、休めないと回復しないので。「歌唱力No.1決定戦」の楽屋でずーっと歌ってたんですよ、みんな。絶対声枯れるぞって思ったら、やっぱり決勝でバテてる人たちが何人もいたので。

今回は楽しむ場だし、人に披露する場だったので、100%でやってほしいからあえて「寝なさい!」って(笑)。前日の夜に1人で100点出してもしょうがないからね。課題を何となく思って寝るくらいがちょうどいいんですよ。今日はみんなすごい声出てたもんね。

――秋吉さんの“聴かせどころ”では客席から拍手を送っていましたが、そのときは心境で見ていたのでしょうか。

黒沢:いやー、うれしかったですよ。あそこは自分で作りながら、何でこんなスリリングなところを作ったんだろうって思ってたんですよね。そういうふうに、結構メンバーに強いてしまっていることが多い楽曲ではあります。

AKB48グループは基本的にはユニゾンだったり、基本的には一人では1オクターブの中で歌うことが多いと思うので、そういうプレッシャーってあんまりないと思うんですけど、逆にそれに勝ってほしいというか、そうなってくれたら僕ももっと皆さんのことを尊敬できるような気がしていたので。

それに見事というか「やってくれた!」って思いました。あそこは絶対に必要なんです。なぜかって言うと、Aメロがずっと低いんですよね。なので、大サビから後は全部爆発していかないと、曲としてすごく地味になってしまうんですよ。そうやって、すごく歌い手に強いてしまうところが多いんですけど(苦笑)、でもゴスペラーズもそうやって曲を作っているので、そういう感じになってしまったっていうのが正直なところですね。

――音割りについて、山内さんにすごく信頼を置いてそのパートを渡したようにうかがえたのですが。

黒沢:第3回の「歌唱力No.1決定戦」は何回も見て、できそうな音域に丸を付けていって、それで割り振ったりしたんです。山内さんは「サンサーラ」とかを聞いて、「この人は下出るから大丈夫」って決めていきました。でも、それがこの曲で出るかは分からないところではあったんですけど、それはもうリハーサルの一発目で信頼に変わりました。実は山内さんのところってすごく重要なところなので、それはホッとしましたね。

秋吉さんも、最初の2行は池田さんで、その後に秋吉さんが歌うあの4行、あそこがコケるとサビまで耳が一度どっか行っちゃうので、本当によかったです。

――秋吉さんは“聴かせどころ”について、歌ってみていかがでしたか?

秋吉:リハーサルのときはあまりうまくいかなくて、「ここがうまくいかなかったら曲が台無しになっちゃうな」っていうプレッシャーというか、気負い過ぎているところもあったんですけど、本番では「今叫ぶんだ」っていう歌詞の後に叫ぶから、曲に感情移入して思いのままにフェイクできたんじゃないかなって思います。

黒沢:その前に古畑さんがエモかったしね。SKEチームで組んでるの分かった?(笑)

野島、古畑、山内:思いました!(笑)

――矢野さんの歌割りには“歌いたかったんだ”というフレーズもありましたが、その部分を歌った感想はいかがだったでしょうか。

矢野:黒沢さんが決めてくださった歌詞や歌割りなんですけど、私の個人的な解釈でいうと、「歌唱力No.1決定戦」の第2回にケガで出られなくて悔しい思いをしてたけど、第3回に出たってことは「やっぱり自分は歌いたかったんだ」っていう気持ちがあったからかなって勝手に思っていて。

黒沢:そうです。一応勉強したんだよ? (山内の特技の)ゴルフはちょっと入れられなかったですね(笑)。

一同:(笑)。

山内:“ナイスショット!”とか入れられても(笑)。

矢野:だからもう自分の気持ちをそのまま歌う感じでした。リハや練習よりも本番の方が、うまくできたとかではないんですけど、気持ちよく歌えました。

黒沢:気持ちが乗ってたから、歌詞がちゃんと聴いてる人に届いたんじゃないかなって思いました。

三村:あみるん(山崎)と私で、「この手に届かないものがある」っていう歌詞があるじゃないですか。そこってもしかして第2回の結果を踏まえてなのかなって。

黒沢:もちろんそうです。あの大サビの部分って、歌詞としては実は支離滅裂なんですよ。何で急にああなるかって、多分これまでの「歌唱力No.1決定戦」を見ている人は分かるけど、あそこだけ急に自分の話から「歌唱力No.1決定戦」の結果の話になってるの、実は。本当は支離滅裂なんだけど、あなたたちが歌うと、それが成立するというようなことになっているんですね。

三村:もしかしたらエモい歌割りかなって思っていたんですけど、違ったらどうしようと思ってたので、確認できてうれしかったです。「もっと先を」っていう意味が込められていてすごくうれしいです。