松重豊「癒やされたり、ホッとしたり、楽しい気持ちになってくれれば、大杉漣さんも喜んでくれると思います」<バイプレイヤーズ>

2021/03/30 11:29 配信

映画

映画「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」の完成披露イベントが開催された

“元祖バイプレイヤーズ”から大杉漣さんとのエピソードも!


イベント冒頭、松重は「この映画、企画も遡ると20年くらい前に脇役の俳優さんの映画を、下北沢(東京)の小さな映画館で特集上映してくれるということで、『6人の男たちフィルムズ』(2002年)というのがあったんですけど、そのときの会場は満員になっても20人くらいで。でも、あいさつするのに緊張した覚えがあります。ただ、われらがリーダーの大杉漣さんが会場を笑いに包んで、皆さんを温かく迎え入れたのを、つい先日のことのように覚えてます。それがこんな大きな会場で、大きなスクリーンでこういう作品になるというのは感無量です」と明かす。

光石も「まさかテレビ東京の深夜ドラマが、こんな大きな映画になるとは思ってませんでした。僕らのリーダーの大杉さんは、当初からこのメンバーで映画をやりたいねっておっしゃってました」と、大杉さんとのエピソードを紹介。

そして、遠藤は「撮影が今と同じコロナ禍の中でやっていて、ほとんど誰とも会ってないときに、急に現場に行ってみんなと会ったので、とにかく楽しかった! うれしかった!! だから当日、何やったか覚えてないんだよね(笑)」と、撮影を楽しそうに振り返る。

高杉は「この『バイプレイヤーズ』という作品に関われたことを光栄に思います。楽しく撮影をして、演技をさせていただきました」、芳根は「この舞台に立たせてもらえていることを本当にうれしく思い、うれしさを通り越して少し不思議というか、光栄に思っております。この作品に参加して、これからもっと頑張らねばな!という気持ちになりました」とそれぞれコメント。

有村は「皆さんのさまざまな思いが詰まった作品に、ご縁があって参加させていただけたことを本当に光栄に思っています。私は、バイプレイヤーズの皆さんとご一緒する時間が長かったんですけど、勉強させていただきたいなという思いとともに、何てぜいたくなご褒美なんだ!?と幸せな時間をかみ締めていました」と、しみじみ話した。

撮影現場で“元祖バイプレイヤーズ”と呼ばれていたという田口、松重、光石、遠藤の4人。映画化について聞かれた田口は、「リーダーとして存在していた大杉漣さんが、シーズン2の終盤に突然いなくなってしまいまして。その時点でわれわれ“元祖バイプレイヤーズ”の旅は終了したと思ってたんですけど、その後2年くらいかけてゆっくりと1、2を立ち上げて、一緒に作ってくれたプロデューサー、監督、そしてスタッフの皆さんが熱心にわれわれがどういうふうな形で出演できるのかっていうことを、いろんなアイデアとともに模索してくれまして。

最終的に、今回のような“ネクスト・バイプレイヤーズ”にバトンを渡す的な役割だったら可能なんじゃないかということになり、今回この映画に“元祖”として参加させてもらいました。漣さんがここにいないのが残念でならないんですけど、漣さんとともに大きくて広い場所に着けたなという思いでいっぱいです」と語る。

一方、松重は「実名をさらして役をやるっていうフォーマットを作り上げたのは大杉漣さんで、こうやって僕ら“元祖”と呼ばれる人たちが前面に出てるのは、これが最後だと思います。次からは、もっと後ろに控えてる若い人たちが、こういうフォーマットで遊ぶ機会があれば、大杉さんの魂が延々と生き続けてるわけですし。若い人たちを見ると素晴らしい俳優さんで、素晴らしい俳優さんは耳に耳輪を付けているというのが今日、初めて分かりまして。ピアスっていうんですか? 次はみんな、前で耳輪を付けてね」と“ネクスト・バイプレイヤーズ”を称賛しつつ、途中からなぜか柄本のピアスをイジる展開に。

光石は「まさか映画になるとは思ってませんでしたが、それを熱望していたのが大杉さんだったので、実現したことが本当にうれしいです。それで、次は皆さんが前列に来て、僕たちはいつものように後ろに下がると、それが1番形が良いんじゃないかと。でも、せっかくだから1シーンくらいは“元祖”としてまた出してもらいたいですよね」と、後進に道を譲ることを希望。