その時代を生きる人たちの“心”を描く「ザ・ノンフィクション」一般人に密着する理由とは

2021/04/11 08:00 配信

芸能一般 インタビュー

「ザ・ノンフィクション」1000回記念番組ロゴ(C)フジテレビ

――ドキュメンタリーを扱う難しさや大変さはありますか?

一般の方々をテレビ放送に出すというのは、年々難しい時代になっています。芸能人みたいにできるだけテレビに出て露出して、有名になりたいとかでもなければ、YouTuberみたいにテレビに出たら再生回数が増えるとかそういう事でもなくて。それでも出ていただくということは、そこで描くことの意義とか、その姿を残したり伝えたりすることに意義があると思います。意義があるというのを説明しつくすだけですね。
当たり前ですが、納得してもらわないと出てもらえないので、そこは各制作者たちが苦労して、人間関係を作って信頼関係の上で放送が成り立っています。放送後もずっと関係は続いていくので、僕自身も自分が関わった人たちとは未だに何らかの交流がありますし、連絡を取り合います。
その人の人生を描くわけで、半分背負うというか、1回放送して「じゃあね」なんて関係にはなりません。そこまで背負うから大変なのですが、だからこそ面白いんじゃないかなと思います。

――最後に、視聴者に向けてメッセージをお願いします。

今回、1000回の放送を振り返るのですが、自分たちが生きた時代がどんな時代だったかとか、どんな考え方だったり、どんな価値観で世の中が動いたかというのがよく分かると思います。
番組が始まった当初から今までを見ていく中で、時代時代でやはりいろいろな日本人の価値観や社会の空気がこうやって変わってきたんだというのが、前・後編見ていただけるとよく分かるかなと思います。