「まといミルク店」は、東京にある老舗牛乳販売店。最年長の配達員・田代龍平は、100軒近い家々をまわっては、玄関先の保冷ボックスに新しい牛乳を届けていた。
そんな田代たち配達員の頑張りを、店主・纏亮介の妹で看板娘の纏あかねが温かくサポートしていた。
ある日、配達スタッフに栗本翔吾という新人が加わった。栗本はコミュニケーションが苦手らしく、面接で「コンビニもネットスーパーもある時代に、なんで牛乳を配るんですか?」と平然と言い放ち、店内をピリつかせる。
教育係に任命された田代は仕事を教えながら「俺たちが届けているのは牛乳だけじゃないんだ!」と客との“信頼”を大切にする自らの信念を伝えるが、栗本にピンときた様子はない。
担当エリアでクレームが入っても納得がいかないのか、栗本は反省の素振りを見せず、田代にとってはどうにもつかみどころのない青年だった。
一方、栗本は栗本で、田代が親切心から宅配先でさまざまなおせっかいを焼くのを目の当たりにし、内心あきれていた…。
その矢先、配達中の田代は一軒の玄関先で異変に気付く。その家には田代と同年代の女性・湯川かおるが一人で暮らしているのだが、几帳面なかおるはいつもきれいに洗った空き瓶をボックスに戻しておいてくれているのに、その日は何も置かれていなかったのだ。
胸騒ぎを覚えた田代はすぐさまドアのチャイムを鳴らすが、反応はない。日常のやりとりで持病があることを知っていた田代は、かおるの身を案じ、彼女を救うために動き始める。
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