菅野美穂主演映画『明日の食卓』本編映像公開「最後にゲンコツ一発(息子役の)外川燎に入ってしまって」

2021/05/16 17:00 配信

映画 芸能一般

菅野美穂主演、本編映像が公開された映画「明日の食卓」(C)2021「明日の食卓」製作委員会

5月28日(金)に公開される、椰月美智子原作(角川文庫刊)、瀬々敬久監督、映画「明日の食卓」より本編映像が解禁された。

10年ぶりの映画主演となる菅野美穂が、フリーライターでふたりの息子を育てる石橋留美子役に挑み、やんちゃ盛りの息子たちを育てながら、仕事復帰を目指す母親を、タフな存在感と、未来への希望をうかがわせるほがらかさをにじませながら演じている。

また高畑充希が、シングルマザーで大阪に暮らす石橋加奈役を演じ、若くして母になり、パートの仕事をかけ持ちして働きづめの毎日ながら、ひとり息子の成長だけを生きがいに、愛情深く、肝のすわった母親像をリアルに体現している。

そして尾野真千子が、年下の夫と優等生の息子にかこまれ、一見、何不自由なく幸せを手に入れているように見える石橋あすみ役をていねいに演じている。

子を持つ親なら誰もが直面する問題をリアルに描いた本作は、女優陣が各々のドラマを濃密に演じ、緊迫のクライマックスへと向かわせ、見る者に共感と問題意識を喚起しながら、ラストには希望の光を与えてくれる。

今回、解禁された本編映像は、菅野演じる留美子が、ふたりの息子とスーパーで買い物をしているシーンで、けんかを始める息子たちを必死になだめようとするのだが、その心配をよそに、息子たちはカートで助走をつけ、ほかの買い物客にカートをぶつけてしまう。そして弟をぶってしまう兄の悠宇を捕まえ、留美子はゲンコツを落とす。その一連の様子に、買い物客は、虐待を疑っているような、いぶかしい視線を送る。そんな買い物客に思わず頭を下げてしまう留美子だが、「あなただって、いつか同じ状況になればわかるはず……」とモノローグが入る。この様子を、留美子は子育てブログ“鬼ハハ&アホ男児Diary”に書き留めており、実はこのブログが、本作で描かれる3つの石橋家をつなぐ、重要なかけ橋にもなっている。

5月5日に行われた完成報告会では、息子役の外川燎に対して、ゲンコツをする場面で菅野は、「最後に一発入ってしまって……。(外川が)“え…”となって、目もウルウルしてきて」と熱演ゆえのハプニングもあったようで、瀬々監督が「すごい音がした!」とあおると、外川も「痛かったです!」と告白して、笑わせる一幕も見られた。

“どこかで見たことのある”母親と息子の日常を切り取ったシーンからは、「こんなはずじゃなかった……」と、理想と現実のはざまで揺れる母親の迷いもかい間見え、まさに他人事ではない、リアルな現実を感じさせている。

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