中村隼人、“憧れの先輩”松本幸四郎は「僕のことを率先していじってくださって…」 現場での愛されエピソードを語る<大富豪同心2>

2021/05/28 08:00 配信

ドラマ インタビュー

卯之吉、幸千代の2役を演じる中村隼人撮影=阿部岳人


中村隼人「本番でも笑いをこらえるのに必死です(笑)」


――隼人さんにとって「大富豪同心」は初の主演という作品でした。主演を務める上で意識されたことや、前作からの2年間で向き合い方が変化したということはありますか?

僕にとって初めての主演ドラマなのですが、“主演だから”ということをあまり意識せずに演じていました。と言いますのも、卯之吉という役は、自分から何か行動するよりも、周りに支えてもらいながら生きていくような男ですので、現場でもそのようにすごしていました。
でも、僕が卯之吉のようにニコニコしながら、現場ですごせたのも周りの方々の雰囲気がとてもよかったからだと思います。いじったり、周りの方にいじられたりととても楽しい現場でした。

ですが、僕の中で一つ意識していたことがありまして、四代目市川猿之助さんが最初の「スーパー歌舞伎」の時に教えて下さった「どんなに辛い時でも、役者はカリカリせずに笑顔でやらなければいけない」ということです。

スタッフの方は僕たち役者がスタジオに入る前から、帰宅する時間になってもずっと作業していて、どんなに大変でも僕たちのことを支えてくださっているのに、役者がさぼったり、横柄な態度をとるのは違うと思う。周りの士気も下がってしまいます。なので、そのことはどの現場でも意識しています。当たり前のことなのですが、常に笑顔で周りの方々に感謝しながら演じています。

中村隼人“卯之吉”と石井正則“銀八”の絶妙なやり取りも見どころ!(C)NHK


――共演者の方々との和気あいあいとした雰囲気も作品の魅力かと思います。現場の雰囲気はいかがでしたか?

現場はとても楽しかったです。石井正則さんや、池内博之さんは役柄でも兄貴的な存在で、現場も盛り上げてくださって。本番ギリギリまでおしゃべりをしているのですが、その話がとてもおもしろくて…。僕と新川さんは本番でも笑いをこらえるのに必死です(笑)。

皆さん、おしゃべり好きな方が多くて、おちゃめな一面もある方々なので、第2シリーズから参加されたキャストの方々もすぐに馴染んでくださっているような印象です。本当にとても良い現場なんです!