姉と妹の二人だとその光と影はぱっきりと明確になるが、三人姉妹の場合はちょっと違った雰囲気に。
「まんぷく」(2018年度後期)や「とと姉ちゃん」(2016年度後期)、「花子とアン」(2014年度後期)は三人姉妹で、「エール」は主人公(窪田正孝)の妻・音(二階堂ふみ)が三人姉妹で、長女は松井玲奈、三女が森七菜だった。
三人姉妹だと、二人姉妹のような極端な差ではなく、まんべんなく様々な人生が描かれる。
「まんぷく」は主人公・福子(安藤サクラ)が末娘。上の姉(松下奈緒)が画家の妻で、二番目の姉(内田有紀)は若くして亡くなり、時々幽霊になって登場した。
母と姉二人に愛されのびのび育った三女が、天才発明家・萬平(長谷川博己)と結婚し苦労しながら面白い人生を送っていく。
「とと姉ちゃん」は、「おちょやん」(2020年度後期)で主人公を演じた杉咲花が三女を演じた。主人公・常子(高畑充希)は、早くに父(西島秀俊)を失くしたため父代わりになり、二人の妹を嫁に出すことを目標に仕事に励んだ。
「花子とアン」では、「まれ」(2015年度前期)で主人公を演じた土屋太鳳が三女を、次女を黒木華が演じた。
主人公で長女の花子(吉高由里子)は女学校で勉強するが、次女は製紙工場で働き、三女は嫁ぎ先でひどい目にあったりと子だくさんの貧しい家だときょうだい格差があることが描かれた。
こうして見ると、朝ドラヒロインだった俳優が姉役で参加すること(宮崎あおいや松下奈緒など)、ヒロインの妹を演じた俳優が後にヒロインになるパターンがある。
“主人公よりも苦労した妹役”を演じた者が、後(のち)に主人公になることが少なくない。
すべてがそうではないが、今後のヒロイン予測の参考にしてみたい。蒔田彩珠がいつか朝ドラヒロインになるかどうかは、これからの未知の運命にかかっているかもしれない。
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