7月4日、映画「ドライブ・マイ・カー」の壮行会イベントが東京・スペースFS汐留で行われ、主演を務める西島秀俊が、濱口竜介監督、共演者の三浦透子、霧島れいかと共に登壇した。
「ドライブ・マイ・カー」は、村上春樹の同名短編小説を映画化した作品で、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されることが決定。最高賞「パルムドール」を競う同部門への出品は日本映画としては唯一という快挙を成し遂げた。
原作者の村上に伝えたいことは?と聞かれた西島は、「個人的な話になってしまいますが、高校生の頃から村上さんの作品を読んできましたし、ファンなので、“もし、この方の小説の役を自分がどこかで演じることがあれば…”とずっとどこかで考えていたと思います」と明かす。
続けて「(村上の短編小説を映画化した)『トニー滝谷』ではナレーションを担当させていただいて、市川準監督とこれからもっとご一緒すると思っていた時に亡くなられて。ですから、今回、お話を頂いた時、どうしてもやりたいと思いました、精いっぱい、文字通り、毎日全身全霊込めて演じさせていただいた作品なので、村上さんが見て何か気に入っていただける場所があれば幸せです」と答えた。
滝口監督は、「試写会のお知らせをお伝えした時、『私の地元の映画館で拝見します』というお返事を事を頂きました」と、村上が今作をまだ見ていないことを話し、「実際、どう感じられるのかというのは僕も楽しみにしていますので、ご覧になったらどこかで感想を伺う機会があれば、作った者としてはこんなありがたいことはありません。個人的な体験として見たいと言っていただいたこともありがたいと思っています」と気持ちを伝えた。
映画「ドライブ・マイ・カー」は8月20日(金)より、東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。
◆取材・文・撮影=田中隆信
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