中村倫也×山田裕貴が振り返る、役者としてのこれまで「倫也さんの言葉にすごく救われた」

2021/07/09 06:15 配信

映画 インタビュー

「“あの経験”があったからこそ今がある」

中村倫也×山田裕貴撮影=大石隼土/スタイリスト=戸倉祥仁(holy.)(中村)、森田晃嘉(山田)/ヘア&メーク=Emiy(中村)、星野智子(山田)/衣装協力=NEPLA.(TEENY RANCH)(中村)

――ワニは自分の運命がどうなるのかに気づいていませんが、映画からは何気ない日常を送れることこそが幸せというメッセージが伝ってきます。お二人のこれまでの人生で「あのときにあれがあってよかったな」と思うものはありますか?

中村:僕は若いときに蜷川幸雄さんの舞台に出させてもらったことかな。デビューしてまだ2、3年の頃だったので、本当に右も左もわからない状態で。でも、蜷川さんは最初、何も言ってくれないんですよね。どこから出て、どう動くのかも指示がなく、とにかく自由にやれと。それで自由にやった結果、ボコボコにされるんですけど(笑)。あの経験があったからこそ、今があると思っています。ただ、あそこまで毎日行きたくないと思うくらい怖かった現場は、あれ以降ないですけどね(笑)。

山田:ものすごくいい話ですね! 胸に染みました。

中村:その後、福田雄一さんの舞台に出たときに「そんなことも指示してくれるんですね」と言ったら、「お前、俺をなめてんのか」と怒られましたけどね(笑)。

山田:僕はこの前「100日間生きたワニ」のメンバーでLINE LIVEをやったときに、倫也さんが「忙しいの?」と聞いてくれて。そのときに「これを越えたら楽になるから、頑張りな」と言ってくれたのが、ものすごくうれしかったです。前を歩いてくれている方からそう言われると、すごく救われるんですよね。

中村:「ブレイクする」って、「ブレイクスルー」という言葉から来てるんだって。だから、大事なのはブレイクしそうなのを過ぎ去ってからじゃない?

山田:倫也さんの言うことは頭がよすぎて、僕にはちょっと(笑)。でも、肝に銘じておきます!

取材・文=馬場英美

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