妻夫木聡が語る、アジア映画に参加する意義「映画を通してまた違った歴史を作っていけると信じている」

2021/07/14 06:15 配信

映画 インタビュー

撮影=下田直樹/スタイリスト=TAKAFUMI KAWASAKI(MILD)/ヘアメーク=勇見 勝彦(THYMON Inc.)

中国で大ヒットを連発している人気シリーズの最新作「唐人街探偵 東京MISSION」に、妻夫木聡がメインキャラクターとして出演。日中のハーフで日本語と中国語、英語を操る探偵・野田昊を演じた彼に、作品の魅力はもちろん、撮影を通して感じた中国映画と日本映画の違い、さらには自身が劇中で着こなしたド派手なスーツについても話を聞いた。

「作りたいものを思う存分に作れるという環境がうらやましい」

撮影=下田直樹/スタイリスト=TAKAFUMI KAWASAKI(MILD)/ヘアメイク=勇見 勝彦(THYMON Inc.)

――妻夫木さんはシリーズ2作目となった前作「唐人街探案2」(日本未公開)にも出演していますが、最初はどういった形でのオファーだったのでしょうか?

シリーズ2作目のニューヨーク編のオファーをいただいたときに、すでに東京で続編を撮ることが決まっていて、主にそちらに出てほしいと言われました。それが今から3~4年前のことです。

――今回の「唐人街探偵 東京MISSION」の脚本を読んでの感想を教えてください。

これは前作の脚本を読んだときにも思いましたが、本当に実現できるのかと思うぐらい勢いがあるんですよね。前作でもニューヨークで一番撮影が難しいと言われている場所で撮影しているし、今回も「どうにか渋谷の街中で撮る許可を得られないか」という無理を言い出しまして(笑)。結局、それは実現できなかったのですが、1シーンぐらいしか登場しないのに、そのシーンのためだけに渋谷のスクランブル交差点を再現したセットを作ってしまったんですよ。もちろん、製作費が潤沢にあるからこそできることなんですが、監督の「やりたいことはやる!」という熱意がすごくて、その勢いのまま映画を作ってしまうのはスゴイなと思いました。

――そういう情熱にあふれた現場だと、俳優としても気合いが入るのでは?

このシリーズの場合、チェン・スーチェン監督自身の会社が自ら製作しているので、外部からの指示が入らないと言うか。だから、ほかの中国映画の現場がどうなのかはわかりませんが、お金にもスケジュールにも余裕があり、作りたいものを思う存分に作れるという環境は、日本ではなかなかないことなので、単純にうらやましかったです。

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