「中国語を習っておいてよかった」
――妻夫木さんが演じた探偵の野田昊は、日本語と中国語、英語を操るキャラクターでしたが、ほかの中国人キャストとからむ際に“間の取り方”が難しくはなかったですか？
お互いに翻訳機をつけているという設定で、お話上ではすべて聞き取れていることになっているので、セリフを言うタイミングは難しかったです。しかも、結構アドリブを出される方が多かったので、セリフ尻を覚えても役に立たないんですよね(笑)。とはいえ、発散型のコミカルな作品なので、その場の空気でなんとなく伝わってくるというのはありました。あと、前回のニューヨーク編の撮影が終わった後から中国語の勉強はしていたので、それは多少役に立ったと思います。
――撮影中もセット内で中国語の勉強をしていたそうですね。
していましたね。でも、中国の方々は話すスピードが速いので、聞き取れるようになるまでには時間がかかりました。しかも、普段使う話し言葉と、習う言葉って全然違うじゃないですか。たとえば、中国語で「Wǒ xiǎng chī mǐfàn(我想吃米飯)＝私はご飯が食べたい」と言いたい場合、日本語でもそんな直訳的な言葉で話す人はいませんよね。だから、今でも全部を聞き取るのは難しいのですが、それでも知っているのと知らないのでは全然違うし、今回は中国映画にお邪魔している感覚が強かったので、日本代表の一人として生半可に参加しているわけではない、というのを示すためにも中国語を習っておいてよかったです。
――野田が劇中で着ているド派手なスーツも印象に残りました。あれを着こなせるのは、かなりのファッション上級者だと思います。
着こなせているのかどうかは自分ではわからないけど、あの格好でスタンバイ場所から撮影現場に行くのはつらかったです(笑)。特にゴーカートのシーンは表参道で撮影をしていたのですが、カットがかかった後、スタート地点に戻ってくるのに、自分で運転して一周してこないといけなかったんですね。途中で信号待ちもあり、そうなると「あれ、妻夫木じゃない？」となるわけですよ(笑)。そりゃ、あんな派手な格好でゴーカートに乗っていたら、誰でも目立ちますよね。あれは相当キツかったです(笑)。
7月9日(金)全国公開
出演：ワン・バオチャン リウ・ハオラン 妻夫木聡 トニー・ジャー
長澤まさみ 染谷将太 鈴木保奈美 奥田瑛二 浅野忠信 シャン・ユーシェン 三浦友和
監督・脚本：チェン・スーチェン
提供：Open Culture Entertainment アスミック・エース
配給：アスミック・エース
公式HP：detectivechinatown-movie.asmik-ace.co.jp
(C)WANDA MEDIA CO.,LTD. AS ONE PICTURES(BEIJING)CO.,LTD.CHINA FILM
CO.,LTD “DETECTIVE CHINATOＷN3”
