――柴崎が動物保護センターで働くシーンは、実際に保護を待つ動物たちがいるセンターで撮影が行われた。
僕自身、自宅で犬を飼っているのですが、この作品に関わるまで動物愛護の歴史や、そこに関わる方々のことをあまり知りませんでした。事前に調べては行ったのですが、撮影に使わせていただいた動物保護センターの方からいろんなお話を伺い、実際の場所を見せていただいたときには、これまで経験したことのない空気を肌で感じました。元々この役をやるとなったら精神的にキツイだろうなとは思っていましたし、犬を飼っている身としてはつらい時間でもありましたが、実際の場所で身をもって体験させていただけたことは貴重な経験でもあり役作りにもなりました。僕は俳優なので、作品を通して動物保護の現実を伝えることができる。それはこの作品への出演を決めた理由の一つでもあります。
――さらに、この撮影に参加したことで改めて感じたことがあるという。
青森県で撮影していたのですが、撮影を終えて自宅に戻ったときに愛犬と久々に再会しました。人間と犬では流れている時間のスピードが全く違うので、このかけがえのない時間を大切にしないといけないと改めて感じましたね。そう思えたのもこの映画のおかげです。
取材・文=馬場英美
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