吉沢悠、伊野尾慧主演ドラマに2話より登場「怪異にガッツリ絡む回もあるので、今後の展開もお楽しみに」<准教授・高槻彰良の推察>

2021/08/08 09:00 配信

ドラマ

伊野尾慧“高槻”の幼なじみ・佐々倉健司を演じる吉沢悠(C)東海テレビ/WOWOW

短髪にイメチェンして臨んだ役柄&共演者とのエピソード


――役について教えてください。

佐々倉は、高槻のキーとなる過去を知っている幼なじみであり、現役の刑事です。

一緒に成長する中で、高槻にどういう過去があり、どういう能力を持っていて、それ故につらい思いをしていることも知っている。高槻に対する思いが人一倍強いから「危ない目にあってほしくない」という思いが根底にある。その上で「なんでアイツ(高槻)は自分から怪異に巻き込まれるような出来事に足を突っ込むんだろう」と思いながらも、そういうやつだとわかっているので「ちょっとでも助けてあげられたら」という気持ちになるんだと思いますね。

だから高槻からすると、お兄ちゃん的な面もあったりするのかな。そういう背景があるから、刑事と準教授という全く違う職種だけど、大人になっても一緒に居続けている。

でも、高槻も僕(佐々倉)の刑事という立場を上手に利用するというか、2人の関係性が近いが故に、怪奇なことがいろんな場所で起こる中で佐々倉に「一緒に来てもらいたい」とか「これ調べてもらえないかな」とかお願いしたりもする。なので、ドラマの話によっては一緒に事件を解決するような役割も持っていますね。

――佐々倉と尚哉の関係性の変化も面白いですよね?

そうなんですよ。高槻が尚哉を連れてきて、最初は「なんでコイツなのかな?」と思うところから始まるんです。佐々倉は、来る人全員を面倒見るというタイプじゃない。でも尚哉には、高槻に似た影のようなものを感じて「コイツ(尚哉)も自分なりに戦っているんだな」と分かってくると「できるところは協力してやろう」という心境の変化に至るんですよね。そこが今回の脚本の面白いところだと思いました。

――役作りで髪をかなり短くされたとか。

原作に佐々倉のビジュアルがあったので、そこに近づけるという意味でヘアカットしました。元の髪は顎までいかないぐらいの長さがあり、前髪も普通に分けられていたので、自分としても印象が変わりましたし、こういう特徴のあるヘアスタイルは久々なので新鮮ですね。

髪型もそうですけど、全身真っ黒の衣裳も佐々倉のキャラクターイメージとしては特徴的なところです。真っ黒と言っても、スタイリストさんが全体のシルエットを考えて太すぎないパンツとかでスタイリッシュに仕上げてくださいました。

――伊野尾さんの魅力や現場エピソードを教えてください。

伊野尾さんとは初共演ですが、元々かわいらしいイメージがあって、そのイメージ通りで、笑顔が素敵な方ですよね!

伊野尾さんは今回、本当に大変な役だと思いますが、まず物理的に台詞の量が他の役者さんと違って尋常じゃなく多いし、謎解きの長台詞は現場で見ていても「大変だな」と思うのに、ほとんど間違えないという点で、主演としての責任感の強さをすごく感じました。

伊野尾さんは今回が初座長と聞いたのですが、現場にいる伊野尾さんを見ていると、本当に初主演って感じがしないんですよね。おそらく幼い頃から芸能の世界にいて、今まで積み重ねて来たものがあって、それが今、キャストやスタッフの皆さんに対しての気遣い、そして現場での明るさや笑顔なんかに表れているんだろうなと思いますので、そういう点で僕も安心して現場にいられますね。

――神宮寺さんの魅力や現場エピソードを教えてください!

知人のKing & Princeファンの人から教えてもらい、キレのあるダンス映像を見てからクランクインしたので、神宮寺さんには当初はクールなイメージを持っていたんです。でも、現場で最初に会った時「この素朴なメガネをかけた子が神宮寺さんなんだ!」と思ったぐらいギャップがあって「どんな人なんだろう?」と興味深く見ていたら結構“天然”が溢れ出ていまして(笑)。

そういえば先日、何日間か撮影が空いた後に会ったら、軽く日焼けして見えたので「あれ、日に焼けてない?」と聞いたら「バレました?シティー焼けです」って言ったんですよ(爆笑)! 海焼けでも山焼けでもなく“シティー焼け”って初めて聞いて、すごい面白いワードを生み出す人なんだなぁと思って…なんか神宮寺さんって、子犬みたいなかわいらしさがありますよね!

――生方瑠衣子役・岡田結実さんについてはいかがでしょうか?

岡田さんとはドラマでは初めてですが、やっぱりその場の空気を作っていく力がすごいですよね。今回、各話ゲストに女性はいますが、レギュラー的には男性が多い現場の中で、女性であのような明るいキャラクターは、すごく重要な立ち位置ですし、岡田さんにぴったりの役柄だなと思いました。

でも、むずかしい役だと思いますよ。なぜなら、高槻はちょっと悪い言い方すると変態気質で、怪異にどっぷりの人。そして、尚哉は怪異の人というよりは、自分の中で“変なもの”があるという感覚で、それを「人には言いたくない」と閉ざしている人。その2人は結構方向がはっきりしている役だと思うんです。でも、瑠衣子は怪異にも興味があるけど、きちんと一般常識を知っているという両方を併せ持ったバランス感覚がある人。瑠衣子が高槻の側にいるのは、いろんな意味でバランスを取る役割という意味があると思うので、それを演じていくのは結構むずかしいと思いますね。

岡田さんの持ち前の明るさだったり、バランス感覚というものが活きてくる役でもある…そう考えると「すごくバランスの良いキャスティングだな」と改めて思いますよね!

――難波要一役・須賀健太さんについてはいかがでしょう?

須賀さんと一緒になるシーンはそんなにないんですけど、とても不思議な気持ちなんです(笑)。というのも、須賀さんが小学生の頃、何度か共演していたのですが、それ以来久しぶりに会ったら、すごく体も大きくなり、雰囲気も“明るいお兄ちゃん”みたいになっていました。立派に成長した大人の姿を見れてうれしかったですね。

――佐々倉の母・花江役の和泉ちぬさんについても教えてください!

ちぬさんとは2度目の共演で、1回目は義理のお母さん役だったんですよ(笑)。前回たっぷりとお芝居をご一緒した方なので「どういうお芝居するかな?」と構えずに現場にいられましたし、リズム感や空気感はお互い分かっているんで、すごくやりやすかったですね。

ちぬさん自身が元々明るい人なんですけど、今回ドラマとして怪異な空気が流れる中で、監督とも入念に話をされて、空気感を明るくするような役に芝居を変え、全体のバランスを取ってくれています。そのおかげもあり、僕(佐々倉)が古書店にいる時は“お母さんと息子”という親子の空気感でほっとするシーンになっているんだと思いますね。

――最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。

佐々倉の母がオーナーである佐々倉古書店は、高槻や尚哉がふと気を抜いて過ごせる場所なので、僕が演じる佐々倉はドラマの中でも少しホッとする、箸休めのようなシーンに登場することが多いです。これは伊野尾さんが言っていたのですが「高槻はひとりで説明しているシーンが多いけど、古書店では(佐々倉)健ちゃんと会話のキャッチボールができるから、すごく心が楽になる」と。

幼馴染の二人の会話を通じて、高槻の柔らかい部分も見えたりするので、そこも注目してほしいですし、尚哉との関係性の変化や、佐々倉自身が怪異にガッツリ絡んでいく回もあるので、今後の展開もお楽しみください!