――役作りについては?
凶悪犯だからと誰しもがイメージする分かりやすい型にはめて演じようというのは考えませんでした。大事にしたのはせりふ一つ一つの変化です。息の混じり方、ザラザラした質感やクリアな響き、優しさをプラスしてみるなど、自分なりのアプローチはしました。ニヤけると変質者っぽくなりますよ、というような雰囲気のやり方は外そうと思いました。
――大変だったことは?
今回の役はどうしたって理解は出来ないですよね(笑)。だからこそ想像して、役に対して深く寄り添うんです。実は理由もあって、悲しみもあって、だからこういう人物が成形されてしまったんだということは考えています。
――印象に残っているシーンは?
殺人鬼が白塗りで炎の前で舞うというのは成立するのかが一番不安でした。お笑いになったら、その時点で作品は終わると思いました。ドラマチックでありながら、悲しみもあり、感情的で、攻撃的で、殺意もあるという状況を作れるのかと…。
(第1話の)トンネルで、2人(唐沢、増田貴久)の前で踊るシーンで、これがしっくりと空気のように動くシーンになるのか不安でした。実際、監督、共演者の方から「すごくいい感じだよ」と言ってもらえたことから動き出すことができ手応えをつかんだ、そんな感じがします。
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