新井恵理那、試行錯誤と開き直りが生んだ“自然体” 心掛けは「一貫して嘘をつかない」【連載:Museの素顔 #1】

2021/09/06 16:00 配信

芸能一般 インタビュー

アナウンサーの枠を超えてジャンルレスに活躍中!


近年は情報番組はもちろんバラエティーでの活躍も目覚ましい 撮影=山下隼

――新井さんを拝見していると、最近は特に“アナウンサー”という枠を飛び越えて活躍されているなと感じます。ご自身を客観的に見て、どう感じますか?

“不思議だなぁ”って思うのが、ずっと続いているような感覚ですね。先日も収録でご一緒した古田新太さんに「恵理那ちゃんは忙しいでしょ」と言われて、「え? 何で私、そんな風に気遣っていただいているんだろう」って。どうしても慣れないところがあるんですよね。

――まったく想像をしていなかったということですか?

私の中で道筋が元々あったというわけではないんです。いろいろなことを少しずつやらせていただけるようになってきて、そういう機会をどんどん広げていきたいなと思っていたので、ビジョンということでいうと、まだまだ足りないな、と。もっと手を広げるべきだし、もっと自分の可能性を信じる気持ちを強く持って頑張っていかなきゃなって思います。

――とはいえ、実際に仕事の幅が広がっていっているという手ごたえを感じることもありますか?

ここのところ少し感じるようになりましたね。いろいろなお仕事をさせていただいていますが、これまで似たような系統ではあったと思うんです。天気予報、情報番組、司会進行という意味ではベースは同じで、テレビ局のアナウンサーの方がやるようなお仕事を一緒にやらせてもらっている、という枠だと思うんですけど、最近は少し変わってきたかもしれません。例えば、バラエティー番組で演技をしてみたり、雑誌ではスポーティーな感じの撮影だったり。自分がこれまでやってきたことと少し毛色の違うお話をいただけるようになっていて、新しいフェーズじゃないですけど、新しい挑戦がまだできるのかな、ってワクワクしています。

「枠にとらわれず、どんどん挑戦したい」と語る 撮影=山下隼

――フリーアナウンサーとして活動し始めてもうすぐ10年。これまでやってきて、フリーアナウンサーはどんなポジションだと感じていますか?

私は放送局のアナウンサーから独立したわけではなく、最初からフリーアナウンサーなので、せっかくフリーなのに枠にとらわれた活動をするのは嫌だなっていうのは、始めたときからずっと思っているんです。だからどんどん挑戦したいですし、個として認識されるような人間を目指してやっていこうと思って活動してきました。“フリーアナウンサーの新井恵理那”じゃなくて“新井恵理那”として、面白いと思ってもらえるように、これからもやっていきたいですね。

――ある意味、自由な部分も多いんでしょうか?

そうですね。ただ、その中でもそれぞれの役割があります。私は今、朝の情報番組「グッド!モーニング」のMCをやらせてもらっているからこそ、個をあまり出しすぎると偏りが出るかなと思って、SNSなどでも自分の意見を強く言うようなことはあまりしないようにしているんです。個人の意見を発信ができるのがフリーのいいところでもあると思うんですが、そのバランスはちょっと難しいな、と。できるだけ自分の意見もしっかり持って言いたいなとは思いつつ、線引きはしていかなきゃなと思っています。

――仕事の幅を広げていくにつれて、どんなスタンスでいるか、難しい部分もあるように思います。

そうですね。でも一貫して、「嘘をつかなければいい」かなと思っていて。自分の気持ちにも嘘をつかないし、もちろん事実をねじ曲げるようなことがないように、真実をちゃんと話せるような状態でいる。そういう心がけは、どんなことにも共通して、常にやっています。