<プロミス・シンデレラ>岩田剛典、松井玲奈、金子ノブアキらがバイプレーヤーとして存在感を放つ

2021/09/15 13:57 配信

ドラマ レビュー

旅館の“若旦那”として和服姿が決まっていた岩田剛典(C)TBS

松井玲奈、金子ノブアキ、三田佳子らがしっかりと物語を支える


ヒール役で物語を盛り上げたのは、菊乃役の松井玲奈だ。菊乃は人気芸者だが、それは整形したあとの顔。成吾の高校時代の同級生で、自分でも嫌だったという醜い容姿からいじめられていたが、成吾の存在が救いに。また、そのときに1度だけ会った早梅の強さへの憧れが、成吾への恋心も絡んでいつしか憎しみとなっていた。

大の男をスタンガンで気絶させる衝撃の役どころだったが、最終話では早梅との取っ組み合いのけんかが。二階堂と本気でぶつかっている様子が圧巻だった。その後、早梅に「あなたはあなたよ」と説かれ、成吾にも「君は俺をずっと支えてくれた。早梅の代わりではなく、君自身がだ」と言われ、かつて壱成に「ヘビみてーだよな」と言われた鳴りは潜めた。この騒動後、誘惑して離婚の原因となった早梅の元夫・正弘(井之脇海)が菊乃にそっと寄り添う場面が描かれ、前に歩き出した様子にホッとした。

早梅や壱成の恋模様を要所要所でナイスアシストしたのが、金子ノブアキ演じる洸也。旅館で茶房のマスターをしている洸也は、女の子が大好きで、明るくお調子者。その明るさが早梅と壱成の恋の後押しになり、大人の男として頼れるところが失恋した成吾の救いになった。金子が醸し出す大人の男の色気は、壱成派、成吾派に揺れていた視聴者のなかに洸也派も生んだ。

ほか、壱成や成吾の祖母で、旅館の大女将の悦子を演じた三田佳子も場面を引き締める存在感で、おしゃれな着物もさすがの着こなしだった。壱成にこき使われる執事の吉寅役の高橋克実、同じ仲居として早梅のことを気にかけたまひろ役の松村沙友理も、それぞれチャーミングだった。

SNSには「キャストを替えずにお願いします」などと、キャスト全員で作り上げた世界観での続編希望の声が相次いでいる。

プロミス・シンデレラ」最終話は、TVerとTBS FREEにて期間限定で無料配信中。また、Paraviでは全話の配信と、松村主演のオリジナルストーリー「シンデレラ・コンプレックス」を配信している。

(文=ザテレビジョンドラマ部)