先が読めない本格サスペンス!名作タイBL「Manner of Death」の魅力を考察

2021/11/15 12:00 配信

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「Manner of Death」ドラマキービジュアル(左)とコミカライズ表紙(右) (C)WeTV /(C)Yukari Umemoto 2021 (C)2017 Sammon/KAM

世界中で人気が拡大しているタイ発のBL(ボーイズラブ)、通称“タイBL”。その中でも注目を集めているタイトルのひとつ「Manner of Death」は、ハラハラドキドキの展開と事件の真相が明らかになったときの爽快感が癖になる【サスペンス】、男性同士だからこそ生まれる関係性が魅力の【BL(ボーイズラブ)】、ふたつの魅力を併せ持つ作品だ。

ドラマ版はタイ本国のみならず日本でも大きな反響を集め、原作小説の日本語訳版は刊行時にAmazonボーイズラブノベルスカテゴリの売上1位を獲得した。そしてこのたび「Manner of Death」のコミカライズ版が本日11月15日に発売されたことに合わせ、WEBザテレビジョンでは本作の魅力を紹介。緊迫したストーリーと繊細な心理描写で、サスペンス好きにもBL好きにも人気の作品となっている。


サスペンスとBL、両軸で成り立つストーリーの面白さ


「Manner of Death」の意味は「死亡様態」。そのタイトル通り、遺体の様子から死因を特定するのが仕事の監察医・バンが主人公だ。舞台はタイ北部の小さな町。有能な監察医であるバンは、ある日自殺と思われる女性・ジェンジラーの検死に呼ばれるが、そこで目にした彼女の恋人・テーンの態度に奇妙なものを感じる。そして死体から他殺の可能性を示す痕跡を見つけてしまったバンは、何者かに命を狙われることになり…。本作は原作者のSammon氏が実際に医師であることから、描写にもリアリティがあり、法医学ミステリーとして非常によくできている。ジェンジラーを殺し、バンの命を狙う犯人はいったい誰なのか?息もつかせぬ展開のストーリーが繰り広げられ、真相に迫っていくにつれ、きっと今までにない驚きを感じられることだろう。

サスペンスとしての面白さだけでなく、もちろんBLとしての魅力もある。バンは当初テーンこそが殺人犯であり、自分の命を狙う犯人だと考えるが、テーンはそれを否定し、バンの犯人捜しを手伝うと言い出す。そして行動を共にして危険を潜り抜ける中で、ふたりはやがて恋に落ちる。本当にテーンを信じていいのかと揺れ動く心を抱えつつ、否応なしに惹かれていくバンの姿はまさにラブストーリーの醍醐味!しかし実はテーンにはバンに明かしていない秘密が存在し…以降の詳細はネタバレになってしまうため記載を避けるが、登場人物の心情変化が丁寧に描かれている。そしてストーリーの手に汗握る展開も相まって、ふたりの恋がどうなるのか最後までわからない。ドキドキしながら物語を追ってほしい。

事件の真相に迫る中で距離を縮めていくバン(左)とテーン(右) (C)WeTV