魅力的な登場人物たちが紡ぎ出す物語
「Manner of Death」のもうひとつの魅力は、キャラクター造形にある。主人公のバンは明るく快活な性格に見えるが、ゲイであるということを誰にも言えない秘密として抱えており、本当の自分を隠して女性と交際しては別れることを繰り返している。監察医としても有能でコミュニケーションにも長けたバンが、年下のテーンに時にはペースを乱され、時には翻弄し返す姿は実に可愛らしい。
テーンは長身のハンサムで、バンより4歳年下の塾講師。クールでミステリアスな雰囲気だが、バンに積極的にアプローチしていく。しかし彼も人に言えない過去を持ち、物語中盤でそれが明かされてからは、バンにテーンを支えてあげてほしい…!という思いが圧倒的に強まった。時折見せる年下の可愛げと、愛が重めなところも魅力だ。
ドラマ版でバンを演じるTulとテーン役のMaxは、「タイBLのレジェンド」と言われる人気のコンビで、息の合った演技はさすがとしか言いようがない。他にもバンの親友でプレイボーイだが憎めないプート、バンの元で働くインターンのファーイ、バンに惹かれる学生のソラウィットなど、脇役も含めた登場人物皆が生き生きと描かれている。
コミカライズならではの魅力にも注目
「Manner of Death」はまずタイで小説版が刊行され、人気を受けてドラマ化されたが、実は原作小説とドラマでは構成がやや異なり、ドラマで描き切れなかった部分が存在する。今回のコミカライズでは原作小説に準拠した展開となるため、ドラマは視聴済みというユーザーも新鮮な気持ちで楽しめるだろう。またベッドシーンなど過激な描写も多くはないため、BLにまだ馴染みが薄いユーザーも触れやすい作品だと思われる。イラストのタッチも美しく、バンとテーンをはじめとした登場人物たちがすっきりとした大人っぽい画風で描かれている。「タイBL沼」の入門にも適した作品といえるだろう。
ComicWalkerで第3話まで試し読み ※2021年11月29日(月)まで
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KADOKAWA
発売日: 2021/11/15