かまいたちにとって“もっとも自由で優しい”場所…島根での冠番組「かまいたちの掟」

2021/11/29 12:06 配信

バラエティー コラム 連載

かまいたち※画像はWEBザテレビジョン タレントデータベースより

ロケ番組で無類の強さを発揮するかまいたち


「掟」でも「ロケの達人」と紹介されているように、かまいたちはとにかくロケ番組で無類の強さを発揮する。「知らんけど」もTwitterユーザ投票で行動を決めるなど趣向を凝らしたロケ番組であり、ラジオの冠番組「かまいたちのヘイ!タクシー!」(TBSラジオ)もタクシーで東京各地を訪れるロケ番組だ。本人たちもロケには自信を持っているようで、以前雑誌のインタビューで「大阪時代に年300本のロケをこなしており、それがベースとなっている」と話していた。

彼らの強みは、笑いに持っていくパターンの引き出しが豊富なことだ。イチローがメジャー1年目の頃、マリナーズの打撃コーチが「イチローは相手のボールや場面によって5種類のスイングを使い分ける」などと話していたが、かまいたちも相手に合わせて「山内が相手に強く行って濱家が突っ込む」「相手の土俵にあえて乗っかる」「山内のボケに濱家が更にボケをかぶせる」「二人の掛け合いに引き取る」「大人気なく本気になる」など、必ず笑いに持っていけるパターンを多数持っている。

「掟」では、何を言っても「あ”っ?」と聞き返してくる巨大迷路テーマパークのオーナー田中社長(通称ターちゃん)、タクシー会社の社長と二足のわらじでクラシカルなマジックを披露するマジカル江島、とにかくグイグイ前に出てくる出雲大社「大社の紅うさぎ」のおばちゃん店員など、いわゆる「扱いに困る」キャラクターがたくさん登場したが、かまいたちの二人はむしろ、いきいきとして笑いに変えていく。

そして些細なことまで気付いて笑いに持っていくのも彼らのすごさで、たまたま通りかかった「漫画家・園山俊二(松江市出身)の会」の会長の話を真剣に聞きつつ、会長のマスクが異常に口に吸い付くマスクで呼吸のたびにダイナミックに動くことに笑いを堪えきれない、などの場面もあった。