テレビ東京では、5月10日(水)に松本清張没後25年特別企画として特別ドラマ「誤差」を放送することが分かった。
同作品は、新潮文庫所収の傑作短編集「駅路」の一遍で、テレビドラマ化は半世紀ぶりとなる。メインキャストは、山梨県警の刑事・山岡役に村上弘明、山岡とコンビを組む後輩刑事役に剛力彩芽、さらに“死体の声に耳を傾ける”法医学教授・立花役として陣内孝則の3人。
この3人が集うのは、2015年3月のテレビ東京開局50周年特別企画「黒い画集―草―」、2016年3月に放送された松本清張特別企画「喪失の儀礼」に続き、3度目となる。
今回は、温泉宿で殺人事件が起きたことをきっかけに、事件のからくりをひもとくべく3人が捜査を進めるミステリーとなっている。
■村上弘明コメント
今回、3人で共演する松本清張作品での3作目となりますが、評価を頂いていることを非常にありがたく思っています。さらにレベルアップした状況で取り組めればと思い演じました。
山岡という刑事は、過去につらい“何か”を抱えている男です。真実を求め正義感にあふれ、不条理な犯罪を絶対に許すことが出来ません。組織の中のひとつの駒としてではなく、自分の思いに則って立ち向かい、生半可な捜査は許さない、という熱血漢。
心の奥底に燃えたぎっているものを常に持ち、それを原動力として、被害者や遺族の思いをしっかりと受け止め対処していく、そんな“刑事・山岡慶一郎”を意識しました。
山岡の事件への向き合い方、そして、最後に犯人と対峙(たいじ)した時に抑えていた彼の感情が爆発するところは必見です。犯罪に言い訳は無用です。この作品を見た人が、自分の立場に置き換えていろんなことを感じてくれたらうれしいですね。
■剛力彩芽コメント
シリーズものでも同じ役ではなく、3作とも違う役柄で、また3人で共演できる喜び、そして、また新しいものが生まれてくるうれしさを感じています。
伊崎美里は、村上さん演じる山岡の刑事としての熱い思い、山岡自身の生き方そのものを尊敬している部下です。山岡から、事件や警察の事だけではなく、いろんなところを学ぼうとしている、一生懸命で真っすぐで人にすごく興味がある女の子なのですが、「この人が犯人だ!」と勝手に自分で推理して盛り上がってしまうところは一番視聴者に近い存在かもしれません。
村上さんとのコンビの刑事という設定は今回も変わらずなので、前2作とは違う新鮮なキャラクターでの“美里”を意識しました。「誤差」はシンプルにドキドキできる作品だと思います。
どのように映像で表現されているのか、私自身も楽しみにしています。陣内さん演じる立花教授と美里の階段でのシーン、私、好きなんです。ぜひご覧下さい。
■陣内孝則コメント
さすがに3作目ともなると、村上さん、剛力さんとはもちろんの事、スタッフさん含めて人間関係をつくるというような助走もいらず、すぐに和気あいあいかつ適度な緊張感をもって役に臨める事がなによりうれしかったです。
立花亮介という人間は、言い訳や気遣い、無駄な事が嫌いです。遺体が語りかけてくる真実を緻密に人間的に 汲み取る事を使命と考えている潔さと骨っぽさを併せ持った男です。できるかぎりフラットに感情の起伏を抑えて演じようと思いました。解剖医らしさ、匂いが演じられればと思いました。
この作品では、松本清張作品のもつ展開の面白さと、村上さん演じる山岡を中心とした三者三様の有り様の面白さ、バランスの面白さを楽しんでいただけたらうれしく思います!
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