――早苗はすごくおっとりしていてそうで、息子・総一のことになると愛しすぎて一気におかしくなるという役どころでしたが、木村さんはどのような人物だと思われていましたか?
もちろん総ちゃんを監禁していることや人を殺していることは分かっていたので、いい人ではないのですが…。人生って選択の連続でその選択をたまたま間違えちゃうことってあるじゃないですか。それも追い詰められたりしたら人ってそっちはダメと分かっていても選んでしまったり…。
早苗さんはその選択で、ことごとくダメな方を選んじゃった人なのかな?と思っていました。そして常にそっちを選択してしまう、どこか追い詰められている雰囲気があるというか…。
まぁ途中、私も「どこに暴走するの? ちょっと待って!」と思うくらい暴走していっちゃって置いていかれそうなときもあったんですが(笑)。でも演じながらどこか俯瞰して早苗さんを見て、楽しんでいました。
――そんな早苗さんを劇場版で再び演じましたが、いかがでしたか?
一度、早苗さんを演じて、やはり総ちゃんへの愛は本物だと確信していましたし、焦って間違えてしまう人ということは分かっていたので、キャラをブレずに演じられました。逆にドラマのときよりも早苗さんで遊べちゃうみたいな余裕を持ちながら演じられました。
――劇場版はCGを多用したり、船内で撮影したりと迫力満点でしたね。
本当の船の中で撮って船上を体感できたのは楽しかったです。あと最終的にはCG と合わせていたりするのですが、セットもすごく豪華で。あまりCGの中で撮影しているという感じはしなかったです。
お気に入りのシーンはたくさんあるのですが、今回、早苗さんは身体を張っています。私、あまり水が得意ではないのに、水難事故に遭ったかのような水攻めな感じになっていて。本当に撮影は大変でした。ちなみに私は泳ぐのも全然ダメなので、事前にお風呂で顔をつけて呼吸の練習をしたりして臨んだのですが、上手くできているか…。ぜひ楽しんで見ていただきたいです。
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