今を懸命に生きる斉藤朱夏がライブで届けた言葉と強い想い

2021/12/20 22:00 配信

芸能一般

2022年2月に2nd写真集を発売する声優・斉藤朱夏【Photo by Viola Kam[V'z Twinkle]】

アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』から誕生した人気グループ・Aqoursのメンバーであり、ソロアーティストとしても活躍する斉藤朱夏が、12月10日にワンマンライブ「朱演 2021 『つぎはぎのステージ』」を神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで開催した。

素晴らしいステージになる予感は、幕開けからすでにあった

この日のライブが、斉藤朱夏のこれまでのソロキャリアの中で最も素晴らしいステージになる予感は、思えばその幕開けからすでにあった。

開演予定時刻の19時を少しだけ過ぎ、ピアノの旋律が会場に流れる中で、まずは4人のバンドメンバーがステージに姿を現す。そして少し遅れて、斉藤朱夏がゆっくりとステージの中央へと歩を進める。彼女を照らす、ピンスポットライト。そこに浮かび上がる、白のノースリーブと白のスカートに身を包んだ斉藤朱夏

次の瞬間、彼女が大きく息を吸い込む生々しい音が、マイクを通じて会場全体に聴こえてくる。息を吸い込んだ斉藤朱夏は、アカペラで歌い出す。“天才なんかじゃないし / 才能もないし / だから汗と涙をシャワーに流し”と、「ワンピース」の一節を歌う彼女の声だけがパシフィコ横浜国立大ホールに響き渡る。その時、鳥肌が立つような感覚になった。

「ワンピース」は、1stフルアルバム『パッチワーク』に収録された、彼女のリアルな心情を綴った歌詞が印象的な楽曲だが、その一節をアカペラで、しかもライブの始まりに歌う彼女の声は、とても力強くて澄んでいた。

彼女の性格を思うと、きっと恐ろしく緊張していて、とてつもなく不安だったことは想像に難くない。それでも、よく通る声で見事に独唱した。その歌声からは、今まで以上に強い意志と覚悟が伝わってきた。だから、ふっと鳥肌が立つような感覚になったのだと思う。

そして、その鳥肌が立つような感覚は、ライブが進むにつれて素晴らしいステージになる予感へと、さらには確信へと変わっていった。

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