池松壮亮“金田一耕助”が踊る!TikTokを参考にしたダンスを披露<インタビュー>

作品に懸ける思いを語る池松壮亮 (C)NHK

――池松さんが金田一耕助を演じるのは2016年放送の第一弾、2020年放送の第二弾に続いて3回目となりますが、約2年ぶりに金田一耕助を演じられていかがでしたか?

2016年放送の第一弾から2020年放送の第二弾までが4年くらい空いていて、それに比べると今回は2年ぶりということでスパンが短かったので、久しぶりの感じもなく演じることができました。

――第三弾が決まった時のお気持ちを教えてください。

前作の放送でもたくさん反響をいただいたと聞いています。制作陣もまだまだやりたいこと、やれることを感じていたので第三弾もやるだろうとは思っていました(笑)、このシリーズがとても好評をいただいていることをとてもうれしく思っています。

今回はサブタイトルに「~金田一耕助、惑う」がつくように“惑う”がテーマになります。コロナという未知のウイルスによって世界は未だ混乱と苦痛に満ちていて、人々が諦めたり、気力を失ったり。そのなかで金田一が“惑っている”ということを戦後そうであった様に表現できたらいいなと思いました。

また、金田一がキャラクター化し過ぎてしまっていることを以前から感じていて、僕も第一弾、第二弾に関しては金田一のことを“戦後に舞い降りた天使だ”と表現した市川崑さんが残された言葉に共感していました。

ですが、今回は金田一というキャラクターの人生を電波に乗せて人前で演じる俳優の責任として金田一を一度、ちゃんと“人間に戻してあげたいな”と思いました。

人間が創造した架空のキャラクターであれど、人間である金田一を“人間に戻していく”ことが、演じていく上でやりがいがありました。

――踊ったり、嫌われたり、失恋したりと異なる内容の3作品の中で一番印象に残っているシーンはありますか?

何か1つを選ぶと他がかわいそうですけど(笑)、3作品、全部好きですよ。
その中で今回、2作で踊っていて、佐藤佐吉監督の回ではこれまで第一弾、第二弾も踊ってきましたが、今回は金田一だけでなく、金田一が恋をするマドンナ・持田虹子役の芋生悠さんも一緒に踊っていただきました。

金田一が綺麗にがかっこいいダンスをしていてもつまらないなと常に思っていて、ある時、全然見たことがなかったTikTokで踊っている人を見て、素人っぽくて物凄く楽しそうで面白くて。「金田一TikTokやりたい」と思いました (笑)。