――初めての“朝ドラ”撮影はいかがですか?
これは“朝ドラ”だからということではないかもしれませんが、物語の結末がわからないまま役を作っていくことは面白さの一つなのかなと感じています。私は、これまで映画の仕事が多く、最初から結末がわかったうえで役に取り組むことばかり経験してきたので、“朝ドラ”の撮影が最初は不安でした。でも、物語のさまざまな景色を見てきた人たちといっしょに台本に向き合って話しながら育っていく感じが私にとってはすごく新鮮です。それは挑戦でもあるのですが、楽しいです。
――一恵の髪型やファッションについての印象は?
一恵は聖子ちゃんカットでファッションも流行に敏感な子なので、初めてちゃんと扮装してセットに入った時に、スタッフのみなさんから「いっちゃんはすごく時代感を背負ってる感じがする」っておっしゃっていただいたんです。ひなたも小夜子も当時のファッションではあるものの、現在でも違和感のない服装や髪型なので、そういう意味で、私は一恵の服装や髪型からエネルギーをもらっている気がします。でも、川栄さんとも「この時代の髪型をすると、10代を演じているのに年上を演じている気持ちになっちゃうんだよね」って話していたんです(笑)。どうしても、私たちからすると昔の髪型という印象なので。
――放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。
一恵の母・一子は日本の伝統文化である茶道を通して和の心をちゃんと持っていながらも、現代の流行にもすごく敏感。すごく視野が広くて、いろいろなものに興味や関心を抱いているすてきなお母さんだったと思います。きっと、一恵もそうじゃないかなと思っています。撮影現場は、一緒にいてすごく落ち着くなぁという人たちばかりなので、その空気感も画面を通して伝わるんじゃないかと思っています。私もしっかり呼吸をしつつ、周りの人とコミュニケーションを大事に感じながら演じていけたらいいなと思っています。楽しんでもらえたらうれしいです。