【漫画】心の支えだった愛猫の死。ホットケーキのぬくもりが呼び起こす優しい記憶の物語に涙が止まらない

2022/02/20 10:00 配信

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やまちさんが描いた漫画『色々あって疲れたお兄ちゃんがホットケーキを焼く話』が泣けると話題 画像提供/やまち/おなかちゃん漫画

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、やまちさんの描いた『色々あって疲れたお兄ちゃんがホットケーキを焼く話』を紹介。同作はペットの愛猫の死を一つのテーマにした創作漫画で、Twitterで作品を投稿した際には、5万以上の「いいね」と、多くの感想コメントが寄せられた。普段は同棲しているパートナー・おなかちゃんとのほのぼのとした日常を描いたエッセイマンガ『おなかちゃんといっしょ』を週1回のペースで更新しているやまちさん。この記事ではやまちさんにインタビューし、作品へのこだわりなどを伺った。

愛猫の死…心の支えを失った主人公を救ったものは

とある田舎町で教師をしている主人公・朝人は、恋人に婚約破棄されてしまい、同居している父親とも実家のリフォームのことで仲違い。さらには心の支えだった愛猫・きなこを亡くし、大切なものを失った喪失感と田舎町の独特の閉塞感に苛(さいな)まれていた。

そんな朝人の様子を知り、心配した妹から突然ラインでメッセージが。その内容は「ホットケーキを焼きなさい」。田舎町で両親の介護のプレッシャーや家のローンを背負って生活している自分とは対照的に、東京で自由で暮らす妹に対して嫉妬心を感じていた朝人。最初はその真意がわからないメッセージを素直に受け取ることができなかったが、小学校の調理実習の手順書の作成も兼ねてホットケーキを作ってみることに。

土曜日の昼の台所。ゆっくりと焼き上がっていくホットケーキを見つめながら、朝人は妹と過ごした幼い日の記憶を思い出す。そして焼き上がったホットケーキを生き物みたいだと感じ、思わず手で触れてみると、そこには死んでしまったはずの愛猫、きなこの姿が。ホットケーキのぬくもりが愛猫との記憶を呼び起こしたのだった。ホットケーキを焼いたことで、過去と向き合い、少し前向きな気持ちになることができた朝人は、不思議なアドバイスをくれた妹にホットケーキを焼いたことを報告するのだった。

主人公がホットケーキを焼くという日常の行為を通して、大切な愛猫を失った悲しみから立ち直っていく様子を描いた本作。Twitterでは「涙と嗚咽が止まらなくなりました」「感情移入してしまった」など多くの感想が寄せられている。