山田杏奈インタビュー「長尾謙杜くんと八木莉可子ちゃんは関西の方なので、現場では関西弁が飛び交っていました(笑)」<『HOMESTAY(ホームステイ)』>

2022/02/18 12:00 配信

映画 インタビュー

山田杏奈にインタビューを行った 撮影=阿部岳人

2月11日より世界同時独占配信された、なにわ男子長尾謙杜が主演を務めるAmazon初の日本オリジナル映画『HOMESTAY(ホームステイ)』。同映画は森絵都の小説「カラフル」が原作で、主人公のシロ(長尾)が、一度死んでしまった高校生・小林真(長尾・二役)の身体に乗り移る(ホームステイする)ことになり、100日間という期限の中で真の“死の真相”を探っていくというミステリーだ。今回、小林真の幼なじみ・藤枝晶役の山田杏奈に、撮影現場の様子や役どころについて語ってもらった。

長い人生の中でどう過ごしていくのかを問いかけているのだと思いました

――山田さんは、今作『HOMESTAY(ホームステイ)』の原作である「カラフル」を、中学時代に読まれたそうですが、その時の印象を教えてください。

まず、“転生”という題材にすごくワクワクして。中学生の時なのであまり詳細に覚えているわけではないのですが、周りにいてくれる人の大切さをすごく感じながら読んでいたなあと覚えています。私と同世代の人は特に、読んだことがあるという人が多いんじゃないかなと思う作品なので、今回お話をいただいてすごく嬉しかったです。

――年齢を重ねると感じ方も変わるかと思いますが、改めて今回このストーリーを読んでみて、どんなことを感じましたか?

中学生の時は、“今生きているこの世界がすべて”みたいな感じで、シロがもがいている様に感情移入していたところがあったと思うのですが、今改めてお話を噛み砕くと、やはり長い人生の中でどう過ごしていくのか、様々な体験を通してどう変化していくのか、みたいなことを問いかけているのだと思いました。

「人生は所詮長めのホームステイ」という言葉が出てくるんですが、その意味を中学生の時よりは理解できているんじゃないかなと思います。

演じた晶とは、こうと決めたら自分の考えを曲げないスタイルが自分と近いのかな

――原作には“幼なじみの晶”という登場人物は出てこないのですが、脚本を読まれて山田さんは晶に対してどんな印象を持ち、どんなふうに演じようと思いましたか?

晶は真の幼なじみで、一番近くで真のことを見ているんですね。真が急に変わってしまってもどんと構えていて、一周回って母のような視線で真を見ているところがすごく印象的で。

だけど、自分自身の真への想いみたいなものを、ちょっとふわっと出すようなかわいらしさもあるんです。なので、最初の方は声もわりと低めで、私の地声に近い感じで作って、気のおけない感じだったり、あまり恋愛っぽく見えない感じで真には接するようにしていました。後半では、もう少し女の子らしさを出していくような感じで晶を演じていました。

――晶のどんな部分が魅力的だなと思いますか?

監督の瀬田なつきさんとご一緒するのは二度目で、一度目の作品では女の子らしい感じの役ではなかったんですけど、今作では女の子らしいところがキーワードになっていたんです。でも一見その女の子らしさは出てこない。そういうバランス感がすごくかわいいなと思っていて。真のことを一番わかっているんだけど、ただ見守ってそばにいるというところが素敵だなと思います。

――山田さんご自身と似ているところはありますか?

わりと近いかもしれないです。人間関係においては、見守っている立ち位置にあることの方が多い気がします。あと、こうと決めたら自分の考えを曲げないスタイルも自分と近いのかなと思いました。