「機動戦士ガンダム」のアムロ・レイを筆頭に、50年以上にわたり第一線で活躍し続けるレジェンド声優・古谷徹。そんな古谷が演じる代表的キャラクターの一人が、アニメ「名探偵コナン」の安室透だ。探偵・毛利小五郎の弟子として喫茶ポアロで働く一方、バーボンと名乗って“黒ずくめの組織”で潜入捜査を行い、その真の正体は“降谷零”という公安警察の捜査官。“トリプルフェイス”を持つ安室の人気は2016年の劇場版「純黒の悪夢(ナイトメア)」で火がつき、2018年には安室をメインに据えた劇場版「ゼロの執行人」も公開。そしてこのたび、安室の“日常”を描いたスピンオフアニメ「名探偵コナン ゼロの日常(ティータイム)」がスタートした(毎週月曜深夜1:20-35ほか、TOKYO MXほか)。本作をもって、昭和・平成・令和でテレビアニメ主演を務める偉業を達成することとなった古谷に、安室透というキャラクターへの思いをたっぷり聞いた。
――「ゼロの日常」で、テレビアニメでは14年ぶりに主演を務められるそうですね。
古谷:おかげさまで今年アニメデビューから56年になり、主役をやった作品も100近くあるんですね。脇役より圧倒的に多いんです。14年前は「キャシャーン Sins」(2008年)で、監督からのご指名で主役をやらせていただいて「この歳でもできるんだ」とすごくうれしかった。それが最後じゃないかと思っていたのですが、ここにきてこんな形で主演をやらせていただけることになって。物語はキャラクターの感情に沿って描かれるので、主役はとっても演じやすいんですよ。僕は主役に慣れているものですから、本当にうれしかったですね。はっきり言って脇役の方が難しいです。
もう一つ思ったのは、昭和、平成、令和で全てテレビアニメの主人公をやらせていただけたということ。劇場版アニメーションは、昨年「ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語」(2021年)という作品で達成できたんですけど、テレビアニメに関しては今回でようやくそれが達成できました。そういう声優さんはほかにいないんじゃないかな。「やったな!」という思いがあります。
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