TBSほかで千葉雄大主演ドラマ「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」が放送中。
本作は、さまざまなジャンルのオンラインゲームなどを題材とするブログ「一撃確殺SS 日記」の記事の一つ「光のお父さん」を原作に、仕事やゲームに奮闘する稲葉光生(千葉雄大)と、これまで仕事一筋で60歳を超えてからオンラインゲームにはまった父・博太郎(大杉)が、「ファイナルファンタジーXIV」(以下FF14)の世界を通して親子の距離を縮めていく様子を描く。
そんな本作で、主人公・光生の父・博太郎を演じる大杉漣を直撃。千葉の印象や自身の親子の絆などについて話を聞いた。
――出演が決まった時の率直な感想を教えてください。
僕にとってゲームは非常に遠い世界で、昔子供と一緒にやった“スーパーマリオ”くらいしか経験がなかったのですが、ゲームを通して親子の絆を深めていく話と聞いて「それは面白そうだな」と思いました。
ゲームの世界と実写の世界がクロスするという、普通のドラマとは違う構造でどういう形になるんだろうって期待もありましたし。
――千葉さんとの共演はいかがでしたか?
千葉雄大君とは初めての共演です。親子を演じることがとても楽しみでした。タイトなスケジュールでしたが、千葉君とお母さん役の石野真子さん、3人でいい時間を過ごせました。
千葉君は、その美貌はもとより、とても男気のある俳優さんなんだという印象でした。見た目のかわいさだけではなく、非常に骨太な精神を持った人でした。
オジさん(大杉)の話に真剣に耳を傾け、好奇心旺盛でしたね。いろいろなことを吸収する力があるんだなと感心いたしました。僕自身が千葉君から学んだことも多々ありました。
お母さん役の石野真子と3人一緒の時は、作品についてああでもないこうでもないと相談しながら撮影しました。野口(照夫)監督もいろいろとアイデアをくださり柔軟な対応してくださって、いい環境での撮影現場だっだと思います。
この作品は、親子がゲームを通して再生していく話です。堅苦しさもなく、笑いも切なさもあると思います。家族の普遍的なテーマと共に、実写とゲームのコラボをぜひ楽しんでいただければと願っています。
――ゲームとは縁遠いとのことですが、「ファイナルファンタジー」はご存じでしたか?
僕は本当にゲームに疎かったんですけど子供たちがやっていたので、その存在は知ってました。でも、今回は僕が演じているお父さん自体も初めてゲームの世界に入っていく設定だったので、器用にゲームを扱えなくても大丈夫でした(笑)。
――撮影で苦労したことはありますか?
コントローラーの扱い方とかは、スタッフの皆さんに教えてもらいながらやりました。昔と全然違ってコントローラーがとても進化していて、「すごい!」の一言でしたね。
ゲームの中のアイコン一個にしても、いろいろなことができるんですね。感情を含めて(ゲーム内のキャラクターが行う)しぐさとか表情がワンクリックて表現できる、“ロールプレイングゲーム”っていうんですか?
いろいろなカテゴリーがありましたが、そこでの出会いは驚きの連続でしたし、今のゲームはこんなに進化しているんだってあらためて感心しました。
――ゲームの面白さは何だと思いますか?
ゲームに参加している人たちが顔の見えないままゲームの世界で繋がっているのが、素直に面白いと思います。
普段はいろいろな人生を背負っていても、ゲームの中でしか言えないことがあったり、ゲームの中で知り合って現実で結婚された方もいると聞いて、ゲームといえど決して侮れないと思いました。その人の生き方が反映されているものでもあるから、ゲームは面白いんでしょうね。
――大杉さん自身は何かで親子の絆で深めたという思い出はありますか?
僕は息子と小さい頃からサッカーをやっています。僕自身今もプレーをしています。そこのサッカーチームに息子も所属しています。親子二代に渡る草サッカーチームです。
面白いもので、小さい頃から彼はサッカーやっているので、当然僕よりも上手なんですけど、小さい頃は僕が子供を怒ったりしていたのに、今ではサッカー場で逆の立場になっちゃって(笑)。「もっと走れ!」とか言われちゃっています(笑)。その関係が面白いです。
スポーツとか共有できる時間があるっていうのは悪くないなって思いますね。ゲームもそうですけど、共有できる共通の趣味、好きなものがあって、それで親と子が共に遊べるというのは、すてきなことだなと思っています。
――最後に、本作の見どころを教えてください。
ゲームを通して親子の関係がどんどん変化していく、その姿を楽しんでいただければと思います。
父親だけが何か問題を抱えているんじゃなく、息子は息子で会社の中でいろいろなことを乗り越えていかなきゃいけない問題があります。それぞれが個人的な事情を背負っていて、自分の人生をこれからどうしようかって考えている、そんな家族の話なんです。
そして、ゲームを通して周囲の方から後押しの言葉をもらいながら、少しうつむき加減の時間が、だんだんと顔を上げていけるような、ある意味人生再生の物語になっていると思います。
4話以降、さらにその関係が深まったり複雑になっていき、親子の姿が大きく変化します。そこは、このドラマの見どころの1つだと思います。
僕は劇中では関西弁で話しているんですけど、関西弁の持っているユーモアや、千葉雄大君とのアドリブも多々あります。かなりゆるい部分にも面白さがあると思いますので、ぜひゆったりと楽しんでいただければと思います。
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