怖い話が苦手な恒松祐里、ホラー映画主演に向け「『呪怨』シリーズなどで“驚く表情だけ”研究」

恒松祐里撮影=倉持あゆみ/スタイリスト=武久真理江/ヘア&メーク=安海督曜/衣装協力=lilith art duct、chabi jewelry

記憶に残りやすいので、効果的な手法だと思いました

――メガホンを取られた永江二朗さんは「真・鮫島事件」(2020年)などネット都市伝説をもとにした映画で定評のある監督です。演出などで印象に残っていることはありますか?

監督はよく「ホラーは数学だ」と言われていました。振り向く間合いが1秒でも違うと、お客さんが驚かなくなってしまうみたいで、撮影中は「あと1秒待ってから振り向いて」とか、すごく細かい指示をしてくださっていました。なので、私たちは監督のアドバイスに従ってお芝居をしていく感じだったのですが、それが新鮮で楽しかったです。

――FPS手法(一人称視点)での映像も独特ですね。

FPSは私のパートではなかったのですが、(「きさらぎ駅」の投稿者・はすみではないかとされている純子を演じる)佐藤江梨子さんのパートで使われていて、一人称視点で撮影することで、見ている方が実際に体験しているような、VRをやっているような感じになるのが面白いなと思いました。その方が何が起きたのかが分かりやすいし、記憶に残りやすいので、効果的な手法だと思いました。

映画「きさらぎ駅」より©2022「きさらぎ駅」製作委員会

――最後に、春奈は大学で民俗学を勉強していますが、もし恒松さんが大学に行くとしたら、何を学びたいですか?

私の頭がもっとよかったら(笑)、宇宙の勉強をしてみたいです。知識は全くないのですが、それこそ異世界のようで楽しそうですよね。でも、自分の今を現実的に考えると、お洋服を作る学校には行ってみたいかな。私はファッションが大好きなので、作るのもそうですけど、お洋服の歴史も学んでみたいです。

取材・文=馬場英美

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