綾野剛『オールドルーキー』トレンド1位発進!「現実の厳しさに涙」視聴者の共感呼ぶ

2022/06/27 12:16 配信

ドラマ レビュー

自分にはもう選手としての価値が無いと思い知らされ、奈落の底に落とされた亮太郎(C)TBS

6月26日、日曜劇場「オールドルーキー」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系※初回は夜9:00-10:19)の第1話が放送されTwitterトレンドで1位になる反響を呼んだ。初回では、主人公の元・日本代表のJリーガー、新町亮太郎が本人的には青天の霹靂の現役引退に絶望するも、数々の試練を乗り越えてセカンドキャリアをスタートする様子が描かれ、亮太郎を演じる綾野剛のリアルな演技が視聴者の深い共感を呼んだ。

本作は、幼いころからサッカー一筋で、サッカー以外のスキルも知識も経験も無い主人公が37歳にして選手引退を余儀なくされ、どん底からのセカンドキャリアスタートで新たな目標に向かっていくヒューマンドラマ。と同時に、再び娘が誇れる父親になるために奮闘する家族再生の物語でもある。

自信が打ち砕かれ、一気に奈落の底へ


主人公の新町亮太郎(綾野剛)は元・日本代表の37歳のJリーガー。現在はJ3「ジェンマ八王子」に所属しているが、きっかけさえあればJ1への復帰はもちろん、再び日本代表入りも夢ではないと信じ、日々、練習に試合に全力で臨んでいた。が突然、チームが解散。“無職”になった亮太郎だったが、落ち込んでいる様子は見られない。何故なら、古巣のJ1チームやその他のチームから引く手あまたになると信じていたから。しかし、何日経ってもどこからも声はかからなかった…。

結局、移籍交渉をスポーツマネージメント会社「ビクトリー」に依頼するも、ピークを過ぎた彼を受け入れるチームは皆無。亮太郎は、もう選手としての価値は無く、現役引退という現実を突き付けられるが、どうしても受け入れられず、絶望の奈落に落とされる。

「自分からサッカーを取ったら何も残らない」ー亮太郎は、再び「ビクトリー」を訪れ、「コーチでも解説者でも“元サッカー選手”のタレントでも何でもいいから」と、新たな交渉を土下座で頼みこむ。しかし、コーチのライセンスも知名度も無い彼に商品価値は無い、と突っぱねられてしまう。

既にピークを過ぎ、選手としての価値が無いことを知らされた亮太郎が現実を受け入れられずに泣きじゃくったり、サッカーの世界にしがみついてなりふりかまわず土下座をする姿は、演技を超えて1人の男のリアリティ番組を見ているような気持ちにさせられる。Twitterにも「現実の厳しさに涙が止まらない」「就活中の自分と重なってツラい」など、彼の絶望感に共感したコメントが次々と書き込まれた。

セカンドキャリアに臨む亮太郎に応援の声が続々


いつまでも落ち込んでいられない亮太郎は、妻・果奈子(榮倉奈々)に励まされ、一般的な職に就くが、幼いころからサッカー一筋だったために何一つ満足に出来ず、仕事を転々とし、落ち着いた先は工事現場の交通整理だった。

そんな彼の元に、「ビクトリー」の社長・高柳(反町隆史)が現れ、「ビクトリー」で働かないか、と勧誘し、晴れて契約社員に。亮太郎の初仕事は、敏腕社員の深沢塔子(芳根京子)と組んで、ドイツで活躍するサッカー選手・矢崎十志也(横浜流星)と日本滞在中のサポートの契約を結んでくることだった。

実は、亮太郎は矢崎の高校のOB。亮太郎の「ビクトリー」入社は、2人の関係性を知った高柳が交渉を有利に進めるための思惑によるもので、結果がどうであれ、交渉が終わったら使い捨てるつもりだったのだ。

スポーツの世界における上下関係は絶対的のはずだったが、交渉は難航。高飛車な態度で無理な条件を次々に提示する矢崎との契約は不成立となり、亮太郎は自身の力不足を痛感する。

無理な条件を次々と突き付ける矢崎との契約は暗礁に乗り上げる(C)TBS


しかし、サッカー選手だった経験から矢崎の本当の思いに気づいた亮太郎は、彼に再アタック。見事に契約を勝ち取り、セカンドキャリアをスタートさせる。

落ち込みながらも腐らずに最善をつくす亮太郎、内心不安を抱えながらも表に出さずに明るく夫を励まし支える果奈子の姿は、応援せずにはいられない。登場人物と共に一喜一憂しながら物語の世界にどっぷりハマる視聴者が続出。「ドラマってこと忘れて見入ってしまった」「もう1回最初から見よう」「綾野剛、やはり安定の上手さ」と、放送終了後も余韻に浸るコメントが続き、「#オールドルーキー」がTwitterのトレンド1位となった。