スケボー少女と指導者の父親の親子愛に涙腺崩壊で第2話もトレンド1位に<オールドルーキー>

2022/07/04 15:01 配信

ドラマ レビュー

スケボー少女・ひかりの本音を聞く亮太郎(c)TBS

7月3日、日曜劇場「オールドルーキー」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系※2回目は夜9:00-10:09)の第2話が放送され、“親子愛”が涙を誘い、第1話に続き今回も「#オールドルーキー」がTwitterのトレンド1位を獲得した。

契約社員・新町亮太郎、天才スケボー少女との契約交渉に臨む


本作は、ある日突然、選手引退を余儀なくされた37歳の元Jリーガーが、サッカー以外のスキルも知識も経験も無いどん底からセカンドキャリアをスタートさせ、新たな目標に向かっていくヒューマンドラマ。と同時に、再び娘が誇れる父親になるために奮闘する家族再生の物語でもある。

第2話では、スポーツマネージメント会社“ビクトリー”の契約社員となった主人公・新町亮太郎(綾野剛)が、先輩社員の深沢塔子(芳根京子)と共に、9歳の天才スケボー少女・牧村ひかり(佐竹晃)との契約を結ぶために頑張る姿が描かれた。(以下、ネタバレあり)

“ビクトリー”の社長・高柳(反町隆史)に、スケートボードの全国大会で最年少で優勝をした9歳の牧村ひかりとのマネージメント契約を結んでくることを命じられた塔子と亮太郎。しかし、2人がひかりの練習現場に向かうと、既に他のエージェント会社が接触中。こちらも慌てて父親でコーチの悠一(桂宮治)に契約を打診するが、ひかりが3歳のときから親子水入らずで頑張ってきて、自分の指導で娘を世界に行かせたい悠一は、どちらに対してもにべもなかった。

他社にライバル心を燃やし「父親を落とす方法を考えなくては」と焦る塔子に対し、練習の際、終始暗い表情だったひかりが気になる亮太郎。「本人はどう思ってるんだろう…」と塔子に問いかけるが、「まだ9歳でしょ?」と一蹴されてしまう。

スケボー少女の暗い表情の理由とは

「オールドルーキー」第2話より(c)TBS


亮太郎がひかりの表情を見過ごせなかったのには別の理由もあった。彼の長女・泉実(稲垣来泉)と重なったからだ。“Jリーガーの父”が誇りだった泉実は、選手を引退した事実を受け入れられず、亮太郎を無視しており、妹の明紗(泉谷星奈)にもそれを強いている。何とか歩み寄ろうと努力する亮太郎だが、関係は修復できないままだった。

ひかりと2人きりで話した亮太郎は、彼女が、自身はスケボーができない父親の指導に限界を感じていることや学校にもちゃんと通いたいこと、試合で勝つことを強いられるのを負担に感じていることを知る。そして、ひかりを蚊帳の外にしたまま“ビクトリー”との契約を締結しようとする塔子と悠一に待ったをかけて、ひかりの思いを彼女の口から語らせ、彼女にとって最善の道は海外のエージェントと契約することだと提案する。

“ビクトリー”の社員としてありえない亮太郎の行為に激高する塔子に対し、彼は「アスリートのために頑張るスポーツマネージメントという仕事の面白さがわかってきた。それにはアスリートの気持ちを尊重することが一番大事」と告げ、契約を取ることばかりに気を取られていた塔子はハッとする。結局、海外の活動は他社、国内の活動と将来プロになった場合の報酬は“ビクトリー”という共同マネージメント契約を結ぶことで、社長の高柳を渋々ながらも納得させる。

後日、練習場には笑顔のひかりの姿が。「楽しそうにすべるひかりを初めて見た」と感慨深く見守る悠一。そして「ひかりが自分の手から離れていくのは実はわかっていたが、こんなに早いとは思わなかった…」と寂しげな表情を見せる。これまでの娘の姿を思い出し、「今まで楽しかったなぁ。ひかり!ありがとう!!」と涙まじりの笑顔で娘に手を振る悠一。「お父さん、何で泣いてるんだろう」―そんな表情を一瞬見せた後、とびきりの笑顔で応えるひかり。

娘の成長が嬉しい反面、子離れしなくてはいけない寂しさやつらさが痛いほど感じられる場面だった。娘のために良かれと思い厳しく指導してきた父親、そんな父の思いがわかるからこそ言いたいことも言えずに黙々と従ってきた娘。行き違っていたお互いの思いが通じ合い、笑顔で手を振りあう2人の姿に深い親子愛が感じられ、「子離れするのは複雑な気持ち」「父親役の桂宮治の泣きの演技、涙腺崩壊」と、視聴者の涙を誘い、「#オールドルーキー」が初回に続き、Twitterのトレンド1位を獲得した。

悠一役の桂宮治は落語家、ひかり役の佐竹晃は実際にスケボー選手で今回が初の演技。本業が役者ではない2人だからこそ出せるリアルな空気感が更に感動を呼ぶ見事なキャスティングだった。