吉岡里帆×鞘師里保、初共演で相性ばっちり「妹っぽさがたまらない」「お姉ちゃんみたい」

20代前半は「難しいなと思うことも、たまに入れてみるといい」(吉岡)

吉岡里帆撮影=後藤壮太郎


──「クロエを守ってあげたくなる」とおっしゃっていた通り、作中では緑とクロエのシスターフッドが描かれます。緑としてではなく吉岡さんとして、今の鞘師さんへ、20代前半の頃を思い出してアドバイスを贈るなら何と言いますか?

吉岡 アドバイスかぁ。私自身の20代前半って、すごく悩みが多かったんです。「何をやるべきなのか」「どう自分を見せていくべきなのか」とか、この仕事をする上での難しさをひしひしと感じていて。でも鞘師ちゃんはしっかりしていて、自分自身の強みも確立されているので、言えるようなことは何もないのですが……鞘師ちゃんが楽しいと思うこと、心に負荷なく楽しいとピュアに思えることを大事にして、幸せな時間を多く過ごしてほしいなと、ただただそう思います。

鞘師 お姉ちゃんみたい。ありがとうございます。

吉岡 本当にそう思うよ!でも私の場合は、逆に「自分には難しいかも」と思うものに触れた経験が、今の年齢になってよかったなと思うことも多いので、難しいなと思うことも、たまに入れてみるといいかも。

鞘師 頑張ります!

鞘師里保撮影=後藤壮太郎


──では逆に、鞘師さんから吉岡さんへ聞いてみたいことはありますか?

鞘師 お忙しいと思うのですが、そんな日々の中で、幸せを感じる瞬間はありますか?

吉岡 最近、鉄板焼きにハマっていて。鉄板焼きを食べているとき、めっちゃ幸せですね。熱々のごはんを食べるのが今、自分にとっては大事な時間です。……って、こんなんでいいのかな?(笑)鞘師ちゃんは?

鞘師 私は人と話している時間が幸せです。私、自分の時間を管理するのが下手で、時間があるとすぐダラダラしてしまうし、面倒くさいと思って一人で過ごしがちなんですけど、人と過ごしたほうが楽しいし、得られるものが多いんですよね。だからダラダラしないで、人と会う予定を立てられると、最高に幸せです。

「おばあちゃんになるまで、いろいろな役を演じていけたら」(吉岡)


──この作品は“自分の物語を生きる”ということが1つのテーマだと思います。お2人は、ご自身として、この先どのような物語を生きていきたいと思っていますか?

鞘師 私はいろんな人とお仕事させていただく中で、自分の視野の狭さに気づいて、そして視野が広がっていくという今の状況を楽しんでいるので、そのスピードが落ちないように、体力があるうちにできるだけたくさんの人と出会ってお仕事をしていきたいなと思っています。舞台でもコンサートでも、一緒にステージに立っている人と「今、私たち楽しいよね」って気持ちがピンッと合う瞬間があって。それがすごく気持ちがいいんです。あとは、自分自身に興味を持っていただいたときに、「この人がそういうふうに生きているんだったら、自分もできるかも」と思ってもらえるような人生の歩みができたらいいなと思っています。

吉岡 私は、この仕事をすごく面白いと思っているので、おばあちゃんになるまで、そのときの年齢に合ったいろいろな役を演じていけたらいいなと思っています。作品を見てくださった方にほんの一瞬でも楽しいなと思ってもらうことが、私の人生においての最高の喜び。そこをずっと目指しているし、そのために知識も増やしたいし、能力も上げたいし、視野も広げたい。「楽しんでもらうために何をすべきか」を考えて逆算をしていくことを大切にしています。

吉岡里帆と鞘師里保撮影=後藤壮太郎


■取材・文/小林千絵
撮影/後藤壮太郎

ヘアメイク(吉岡)/paku☆chan(Three PEACE)
スタイリスト(吉岡)/小泉茜
衣装クレジット(吉岡)
トップス36300円 スカート40700円/masaco teranishi(apres-demain)
イヤリング14960円 ブレスレット9680円/ともに、somnium
サンダル6500円/CHARLES & KEITH(CHARLES & KEITH JAPAN)
ヘアメイク(鞘師)/原田琴美
スタイリスト(鞘師)/寒河江健