異世界転生アニメが隆盛 “平凡な日常”と“特別な力”…現実・非現実のギャップで視聴者魅了

2022/07/21 05:30 配信

アニメ コラム

「異世界おじさん」キービジュアル第3弾  (C)殆ど死んでいる・KADOKAWA刊/異世界おじさん製作委員会 (C)SEGA

転生して“異世界”に行ったり、“異世界”から転移したり、そんな“異世界転生”を題材にしたアニメが熱い。そういったテーマのSF作品は昔から存在していたが、その数もどんどん増えていて一過性のものではなく、一つのジャンルとして定着し、多くのアニメファンから支持を集めている。そのジャンルにおいての代表作と言えるのが、「Re:ゼロから始める異世界生活」と「転生したらスライムだった件」だろう。この2作をふくめ、今回はディズニープラスで配信中の異世界ものを紹介する。

“リゼロ”“転スラ”とは?


“リゼロ”の略称で親しまれる「Re:ゼロから始める異世界生活」は、コンビニ帰りに突如として異世界に召喚された少年・菜月昴。彼に与えられた唯一の力は、“死に戻り”という、自分が死ぬことで記憶を引き継いだまま時間を巻き戻してやり直せる能力だった。その力を使い、大切な人たちを守るために絶望に抗い、何度もやり直すというものだ。

一方、“転スラ”こと「転生したらスライムだった件」は、サラリーマンの三上悟が通り魔に刺されて死亡するが、気付くと異世界に転生しており、しかもその姿は“スライム”だったという全てが一変してしまう物語。

コンビニから出て帰るところだったり、会社の後輩から相談を受けて焼き肉屋に行く途中だったり、見慣れた“現実世界”からいきなり現れる異世界との“ギャップ”も視聴者が引き込まれるところ。主人公が“普通の人”であることによって感情移入しやすく共感度も高い。

そして、現実世界では平凡な人間だったのが、異世界では特殊な能力が使えたりする“非現実的”なところはうらやましさや、憧れ的な気持ちで楽しむこともできる。

“平凡さ”が共感ポイントに


また、「無職転生〜異世界行ったら本気だす~」も、34歳の童貞で無職の男が車にはねられて死亡し、目を覚ますと“剣と魔法の異世界”の赤ん坊になっていたという、何も特別な能力を持たない人間が気持ちを切り替えて“やり直す”というファンタジー。“平凡”だったり、“ダメダメ”だったりする方がより共感しやすいのかもしれない。