「アメトーーク!ダチョウ倶楽部を考えようSP」新生ダチョウ倶楽部と“いないけどそこにいる”竜ちゃん

2022/07/25 18:00 配信

バラエティー コラム 連載

肥後克広「緊張して拍手が聞こえなかった」


名場面集では、「どうぞどうぞ」誕生の瞬間や、竹山が発案した「ケンカからのキス」をもらうために上島が土下座をしたエピソード、「アメトーーク!」の過去企画「ポンコツ芸人」「竜兵会」「トップレス芸人」の名場面など、上島の魅力がたっぷり詰まっていた。

さらに後半は「肥後という男」「ジモンという男」も振り返り、全員の天然エピソードが山盛りの状態に。3人ともどこかおかしい、でもなんかつながっている、唯一無二の “奇跡のトリオ”であることがじわじわ胸に来る。

ここまで番組が始まってから約1時間半。いよいよ「新生ダチョウ倶楽部を考える」時間がきた。たっぷり流れた名場面集は、客席や視聴者に「リアクションで笑ってもいい」「上島だけでなく肥後&寺門も面白い」ことを分かってもらうための、丁寧なフリでもあっただろう。

これからのダチョウ倶楽部を考えるうえで、これまでのギャグやネタをどう扱うかは課題の一つ。「くるりんぱ」は肥後が引き継ぐことにしたが、まだ帽子をうまく回せない。「ケンカからキス」はジモンがやってみるが、ケンカの流れにうまく乗れない。まだまだ平場は不慣れな新生ダチョウ倶楽部

だが「2人バージョンを考えてきた」という「熱々おでん」は見事だった。これまで上島を羽交い締めにする役割だった寺門が、「寺門がジモンを抑える!」と見えない力に羽交い締めにされ、熱々のおでんを顔に受ける。それだけでなく、肥後が差し出す箸を反転させて逆襲したり、箸に刺したコンニャクが徐々に下がってきて手元を襲ったり、新たなくだりも爆笑を生む。

周囲の大絶賛に、肥後はホッとして「緊張して拍手聞こえなかった」と漏らす。空白を埋めるのは簡単ではないことが、その一言に表れていた。