――共演者の方の印象を教えてください。
稲垣さんとの撮影のシーンは、あっという間に終わってしまったのですが、稲垣さんが演じる辻は、女学生が憧れるような、何を考えているか分からないミステリアスな口数の少ない男性で、稲垣さん自身も静かな方で不思議な雰囲気をまとった方だなという印象です。
瑛太さんとは初めましてでした。瑛太さんも、(演じる)大杉さんに似ているところがあって、言葉一つ一つにとても力がある人で、影響力がある方だなと思いました。
――28歳で生涯の幕を閉じた伊藤野枝ですが、その後、もし生きていたらどういう生き方をしていたと思いますか?
野枝さんは子どもが好きだったのかなと思っていて、孤児院や子ども食堂などをやっていそうな感じがします。ずっと子供がそばにいた印象が強くあるので、たくさん子どもを連れて、子どもたちに囲まれて過ごしているイメージがあります。
――伊藤野枝が生きた時代から100年が経とうとしていますが、当時と現在を比べて変化していると感じる部分はありますか?
女性が生きやすい、働きやすい時代になったと思います。「女性は家の中にいるもの」という考え方も聞かなくなってきたと思いますし、女性にとても優しい時代になっていると感じます。当時と現在で、お互いに良い部分が残って共存していったら良いなと思います。