<ドラマアカデミー賞>助演男優賞は「マイファミリー」濱田岳 迫真の演技見せた第8話『あのシーンは台本47ページ分も』

2022/09/02 16:00 配信

ドラマ

濱田岳が第112回ドラマアカデミー賞で助演男優賞を受賞撮影=石塚雅人

2022年4~6月放送ドラマを対象に開催した第112回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞者を発表中。助演男優賞は、「マイファミリー」(TBS系)の濱田岳が「インハンド」(2019年、TBS系)以来、2度目の受賞。今作で濱田は、主人公・温人(二宮和也)らの親友であり元刑事の東堂樹生を演じ、確かな演技力で支持を集めた。(以下、ネタバレを含みます)

受賞インタビューでは、「助演男優賞を頂いて、素直にうれしいです。僕だけでなく5部門受賞ということで、この作品に関わってくれた人が頑張ったという証しだと思うと、すごくうれしいですね」と5部門受賞を喜んだ濱田。

演じた東堂は、自身の娘のために温人の娘を誘拐するなど物語のキーマンだった。「東堂はとても難しい役で、このドラマはいかに濱田岳が苦しむかってことがポイントだったという感じも(笑)」と苦笑しつつ、「自分に置き換えて考えると、誘拐なんて嫌だという気持ちが勝っちゃうので、僕にできるのは、娘を失った東堂の張り裂けるような苦しみを理解してあげることだけでした」と東堂を演じる上での思いを明かした。

「東堂は誘拐事件の解決に協力しながら親友たちにうそをつき、実は裏で動いているわけですから、罪悪感が強く、子供が救出されても喜べない。温人たちに罪を告白する第8話まで真相を隠しておくのが僕のミッションでもあり、皆さんの鋭い考察に追い詰められる感じもありました」と、考察が盛り上がる中でプレッシャーもあった様子。

ついに罪を告白する第8話では、迫真の演技を見せ話題をさらった。「第8話の告白シーンは台本47ページ分もあり、セリフも大量。収録は一日がかりで、ニノさん(二宮)と賀来賢人くんは、僕が話している途中で飽きてしまい『はしょってもらってもいいですか』なんて言われたぐらいでした(笑)」と緊迫の場面の裏でおちゃめなやりとりもあったという。

そんな二宮とは「赤めだか」(2015年、TBS系)以来の共演。「真犯人と対面するシーンが最後の撮影で、そこで東堂の感情を出し切って終わることができました。ニノさんは最後に『今回も、お上手でした』と褒めてくれました。その言葉をありがたく受け取っておこうと思います」と、クランクアップ時の印象的なやりとりも明かしてくれた。
(取材・文=小田慶子)