異動となればバディは解消だ。だが風早は、朱梨に「お姉さんはどう? 手伝えることがあるなら何でも言ってくれ」と申し出た。これには、今後のかかわりを期待せずにいられない。
さらに風早は、立ち去ろうとする朱梨を呼び止め、無言で視線を送った。その瞳に朱梨はどんな色を見たのだろうか、「風早さん、私もです」と答え、風早に笑いかけた――。
これまで朱梨は被疑者たちの感情の色を読み、平安の目に浮かぶ罪悪感も読み取っていた。
その中にあって風早は“色を見るまでもなく、感情ダダもれ”の人物として扱われてきた。腹が立てば声を荒げ、疑問を感じたら問いただし、心配すれば声をかけ…朱梨が風早の目を見ても色を読まないのは、風早が視聴者にとってもわかりやすいキャラクターだから、のはずだった。
そんな風早が、まるで秘密のメッセージを送るかのように朱梨だけに感情の色を見せ、それに朱梨が「私もです」と応じている。最後の最後に描かれた、“その後”を想起させるなんとも意味深なやり取りに、視聴者からも「朱梨ちゃん!何の色が見えたのー!気になる!!」「風早さんの色を視聴者には見せずに『私もです』って…この後のいろんな展開を想像してしまった」といった声が上がった。
さらにその後には、朱梨が新たな被疑者に向き合うシーンも。罪を認めたはずの小野寺(片桐仁)が再び甲本(臼田あさ美)に魅入られるかのような描写もあった。
最終回にちりばめられた数々の続編フラグ。感情の色が見える特殊能力を持った刑事・心野朱梨の物語には、この後に続くシナリオがあるのだろうか、「オクト-」最終回は、そんなことも期待させる余韻を残したラストとなった。最終話は放送から1週間TVerで配信する他、Huluでは全編を一挙配信中。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)