<科捜研の女>初回2時間SPが決定 孤高の“天才物理学者”役に石黒賢が配役「芝居とはいえ、胸が痛いです(笑)」

2022/09/21 17:10 配信

ドラマ

石黒賢(古久沢明役)コメント


――オファーを受けたときのお気持ちを教えて下さい。

端的に言うと、脚本を読んで役どころが面白かったので、お引き受けしました。僕が演じる古久沢のせりふに、“人類の未来のためなら多少の犠牲は厭わない”というようなものがありますが、以前、科学者の方々とお話しさせていただいたら、似たような考え方をする方も多かったんですよね。

俳優はどちらかというと感情に即する生き物なので、理系の人たちの考え方は非常に刺激的で面白いなと思った次第です。

――天才科学者・古久沢はどんな人物ですか?演じる上で気を付けているところは?

古久沢は非常に頭の回転の速い人物なので、普段、僕がしゃべるスピードよりも1.5倍ぐらいの早口でせりふを言うようにしています。古久沢なら相手の言わんとしていることも先に理解してしまうでしょうし、かつ会話のテンポを楽しむタイプだと思うので、独りよがりになりすぎない速さで相手のせりふにかぶせるように話しています。

マリコは心の機微が分かる、人間に寄り添う科学者ですよね。古久沢にとっては、どこか感情を優先するマリコの姿勢が、同じ科学者として我慢ならない。だからこそ“あなたは科学者として醜悪だ”と告げるのですが、それは彼女を認めているが故のこと。どうでもいい相手にはそんなことは言わないはずなので…。面と向かって言うのはある意味、フェアな男である証だと思います。

――榊マリコ役・沢口靖子さんの印象を教えてください。

やっちゃん(=沢口靖子)とは若かりし頃、CMで共演しましたが、丁々発止のやりとりをするのは初めてです。俳優ってワンシーン一緒にお芝居したら相手がどういう人かなんとなく分かるものですが、彼女の演技からはシリーズを長く背負ってきた責任感と誠実さが伝わってきました。そんなやっちゃんに面と向かってキツイ言葉を言うのは、芝居とはいえ、なかなか胸が痛いです(笑)。

もうひとつ感じたのは、変わらなさ。芸能界において変わらないということは、逆に日々変わってきた、ということだと思うんです。だからそこにものすごい努力が感じられるし、お互いここまでよく頑張ってきたなという感慨のようなものがあります。彼女は本当に真面目で、努力家ですね。

――京都の撮影で楽しみにされていることは?

京都の撮影所にはなじみのスタッフも多くいますし、内藤(剛志)さんも楽しく優しい方なので現場の雰囲気は素晴らしいです。今のところタイトなスケジュールで休みはないのですが、普段、京都で休みが入ると寺社巡りを楽しみます。亡き大杉漣さんに紹介された店で“MY自転車”を数年前に購入したので、今回もそれに乗って街に出たいですね。

――視聴者に向けてメッセージをお願いします。

ひとつの作品を20数年続けるのはものすごいことですし、俳優にとって代表作があるのは素晴らしいこと。そういった作品に参加できるのを心底うれしく思っていますし、昔から知っているやっちゃんとお芝居できることに大きな喜びを感じています。

古久沢が最終的に“シロ”なのか“クロ”なのか、プロデューサーに聞いても全然教えてくれないので(笑)、限りなく“クロ”く演じていますが、皆さんも古久沢がどんな謎を秘めているのか、シーズンを通じて楽しみにご覧いただけたらうれしいですね。