相葉雅紀×松本穂香×中田秀夫監督「“それ”がいる森」は、人間が“どうしようもある”ホラー 3人が怖いものとは?

相葉雅紀主演のホラー映画「“それ”がいる森」(C)2022「”それ”がいる森」制作委員会

相葉雅紀主演のホラー映画「“それ”がいる森」が9月30日(金)に全国公開される。監督は大ヒット作「リング」や「事故物件 恐い間取り」で知られる中田秀夫、ヒロインは松本穂香が務める。森に近い田舎町に暮らす田中淳一(相葉)のもとを、離婚した妻に引き取られて東京で暮らす小学生の息子・一也(上原剣心)が訪ねてくる。町では不審死や行方不明事件が多発しており、ある日一也が森で得体の知れない“それ”を目撃したことから、淳一と一也、一也の担任教師・北見絵里(松本)らは、次々と起こる怪奇現象に巻き込まれていく。相葉雅紀松本穂香中田秀夫監督にインタビューを行い、本作の見どころを聞くと、「怖いだけでなく、爽快感も」「じめっとしたホラーではない」「アクティブホラー」という気になるワードが飛び出した。

「ホラーだから何か特殊な演技が求められるというわけじゃない」(中田監督)

淳一(相葉雅紀)と絵里(松本穂香)(C)2022「”それ”がいる森」制作委員会


──相葉さんと松本さんは、中田監督が手がけるホラー作品に出演すると決まってどう感じましたか?

相葉雅紀 うれしかったですね。僕はホラー作品が得意なほうではないのですが、この映画は怖いだけでなく、爽快感も、かわいい部分もあるので、得意なジャンルだなと思いました。

松本穂香 私も同じ気持ちです。私はホラー作品が好きなので「あの中田監督にホラーで声をかけていただけるなんて」という、驚きと喜びがありました。

──中田監督から見て、相葉さん・松本さんとホラー作品の相性はいかがでしたか?

中田監督 もちろんよかったですよ。そもそもホラーだから何か特殊な演技が求められるというわけじゃない。例えば恐怖の対象が殺人鬼である場合とお化けの場合で、表情が違うかと言ったらそんなことはなくて。その場に応じて「これくらいの強度で」とか「これくらいの悲鳴で」というものがあるだけ。だからホラーだから何かということではないですが、相葉さんで言えば、田中淳一という役に馴染むために、息子・一也役の上原剣心くんの演技リハーサルに付き合ってくれていたのが印象的で。剣心くんは映像の仕事は初めてだったので、助監督相手にリハーサルを5、6回やるつもりだったんです。そしたら、そのリハーサルに、相葉さんがほぼ毎回来てくれて、しかも毎回3〜4時間ずっと付き合ってくれた。それは作品のためでもあるし、ご自身の役のためでもあるけど、何よりも剣心くんという新人俳優を、ちゃんと映画の中の重要なキャラクターとして映えさせなくちゃいけないという想いからで。そんな相葉さんを見て、いい感じで撮影に臨めるなと思いましたね。松本さんは、彼女がホラーファンだということを僕は知らなくて。撮影が終わってからTwitterか何かで知ったのですが、確かにそれを裏付けるような演技が随所にあったんですよ。例えば、子供たちと一緒に逃げているときに、窓越しに“それ”を目にしてしまった瞬間の松本さんのアップ。振り返り方や目の見張り方が素晴らしくて。思わず「うまい!」と言いました。子供たちを守っているときも“ヤバい”という雰囲気が出ていて、素晴らしかったですね。

「淳一の父親としての成長物語でもある」(相葉)


──相葉さんは演技リハーサルにも付き合ったとのことですが、上原さんとの親子役を演じて感じたものや得たものはありますか?

相葉 幸いと言いますか、淳一と一也は離れて暮らしているところから始まっていて、淳一の父親としての成長物語でもあったので、淳一のように徐々に責任感のようなものが芽生えていく感じがありました。そういう意味ではやりやすい親子の形でしたね。

──中田監督は、もしまた別の作品で相葉さん、松本さんとタッグを組むとしたら、どのような作品で出てもらいたいですか?

中田監督 ここ最近、地味な恋愛ものや、狂おしいどうしようもない宿命を負った男女の物語といった古い映画をよく観ていて。なにせ僕が世界で一番好きな映画は「忘れじの面影」という大ラブストーリーだし。男女どちらも死んじゃうんだけど、希望が残るような終わり方をする映画が好きなんです。うん、だから2人にはそういう映画に出てもらいたいですね。