竹内涼真“新”、平手友梨奈“葵”を愛していると自覚「オレの答は全部……葵だ」<六本木クラス>

2022/09/23 20:47 配信

ドラマ レビュー

一番愛している人…それは葵

生死をさまよう中で思い出すのは葵のことばかり…(C)Kwang jin /tv asahi


新は夜に病院に戻った際、葵とりく(さとうほなみ)の会話を聞く。葵が倒れるまで必死で働いているのは、新に「会社にとって必要だからクビにしない」と言われたからだった。「会社から必要とされる存在にならないと、代表を好きでいられる資格が無い」と考えていたのだ。

それを聞いたりくは、「バッカだねぇ」とあきれて笑い、「たとえ仕事ができなくても、代表はアンタが必要だよ。何年も一緒に居て、そんなこともわからないの?」。葵の本音を知った新は、彼女にそんな風に思わせてしまっていたことを反省した。

そんなある日、新は販促のキャンペーンについて亮太と話し合う。亮太が「一番感謝している人」「一番謝りたい人」「出会って最高にラッキーだった人」と企画を読み上げるたびに、新の中で浮かんだのはどれも葵だった。そして「一番愛している人」も優香ではなく葵だった。「オレの答は全部……葵だ」。ついに「葵を愛している」と確信した瞬間し、新は会社を飛び出し、葵の元へ全速力で向かった。

病院に着くと、ロビーで葵の見舞いに来た龍二と会う。龍二の葵への強い想いを改めて聞いた新は、「オマエがそんなに好きなら、やっぱり諦めないとダメだよなぁ」とつぶやく。が、すぐに思い直して「いや、どうでもいい。オマエに何を言われようがかまわない」と言いながら、龍二の顔の間近まで迫り「オレは、葵が好きだ」と堂々と宣言した。

葵に会いたくて、死の淵から生還


そして病室へ行くが、葵は居ない。龍河(早乙女太一)の策略で拉致されてしまったのだ。犯人からのメッセージを見て拉致現場に向かった新だったが、龍二を銃弾からかばって、意識不明の重体になってしまった。意識が途切れていく中で思い出したのは葵のこと。そして、彼女から初めて愛の告白を受けたときに「好きになるな」と無情に振り切ったことを後悔した。泣きながら何度も「愛してる」と想いをぶつけてきた葵を思い出し「オレは今、たまらなく会いたい」と思った瞬間、意識を失った。

あの最初の告白の時点で、新は葵に魅かれる可能性を感じていたのかもしれない。それまで、彼の世界には女性は優香しか居なかったのに、突然、別の女性が現れた。彼の恋は“追うもの”だったから、“追われる”ことに戸惑いもあったはずだ。亮太も言っていたが、「優香をずっと好きなオレ」ということが、葵への気持ちに大きくブレーキをかけていたのではないだろうか。事あるごとに持ち出した「年齢差」「ビジネスパートナー」も、結局は自分に対して言い聞かせていたように思える。

新は、何とか一命を取り留めたが、生死の境をさまよう。そこでも思い出すのは葵のことばかり…。一瞬、彼女の顔がぼんやりとしか浮かばず、忘れてしまったのか?とやきもきしたが、だんだん記憶は鮮明に。そして、意識の中で会った父・信二(光石研)があの世に連れていこうとしたとき、彼女が浮かび、「デートがあるから」と、ギリギリであの世行きを踏みとどまったのだ。

「あの人は今まで一度も私を失望させたことはないから」と、新は死なないと確信していた葵と、彼女への愛の力で死の淵から生還した新は再会できるだろうか。自暴自棄になって「全部終わらせる」と言っている龍河が何をしでかす気なのか…。次回はいよいよ最終話となる。

◆文=ザテレビジョンドラマ部