放送中の連続テレビ小説「舞いあがれ!」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)にて語りを務めるさだまさしより、インタビューコメントが到着した。
同作は、1990年代から今を舞台に、ヒロイン・岩倉舞(福原遥)がものづくりの町・東大阪と自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら、空への憧れに向かう中で経験する挫折と再生を描く物語。さだは舞台の一つである五島の名物である「ばらもん凧」として舞を見守っていく。
ーー「舞いあがれ!」のナレーションに決まったときのお気持ちは?
まさかナレーションをやるとは思いませんでした。長年「“朝ドラ”の主題歌をやりたい」と言い続けているので、洒落で、「また主題歌じゃないの?」とは言いましたけれど(笑)。これはもう、「お約束」のコントになっています。昨年の「カムカムエヴリバディ」の平川唯一役に続いて2年連続の出演となります。「こんなに続けて出ていいのかな」とも思ったのですが、僕は長崎県出身ですので、五島列島が舞台になるとうかがい、ご縁を感じてお受けしました。中学2年生のときに「おはなはん」にハマって以来、視聴者として「連続テレビ小説」を見続けています。“朝ドラ”はいつの世も、その時代が抱えているものを拾い上げてくれるので、「ご時世」がはっきりと見えますよね。なるべくたくさんの視聴者の方に満足していただけるように番組を作るのは、大変だと思いますよ。そのナレーターですから、責任は重いです。ツッコまれないようにしなきゃ(笑)。
ーーご自身の役柄についての印象は?
いただいた台本を読んでみたら、あんまりベラベラしゃべらないタイプだったので、ありがたかったです。ナレーションというのは、ただのト書きじゃないんですよね。必要最低限のことをきちんと伝えつつ、登場人物たちの気持ちを支えるという役割。今回、僕の「役どころ」というか、語りの「発し手」は、五島列島の名物である「ばらもん凧」なんです。五島で育った人にとっては、子どものころからいつも身近にある凧で、五島らしさを表すものといえばこれ、という象徴的なものです。ナレーションにもいろんな方法論があって、キャラクターを強く打ち出して、出演者のひとりになっていくような作品もあるけれど、今回はそういうタイプではないので、楽ですよ。舞のおじいちゃんみたいな感じで見ていればいいので。