舞台『鋼の錬金術師』上演決定、Wキャストのエドワード役・一色洋平「人間が演じる意味を」廣野凌大「命と等価交換で」

2022/10/24 18:21 配信

2.5次元 会見

舞台『鋼の錬金術師』制作発表会見が行われた※WEBザテレビジョン撮影

舞台『鋼の錬金術師』が2023年3月に東京・大阪にて上演されることが決定し、10月24日に制作発表会が開催された。エドワード・エルリック役の一色洋平廣野凌大(Wキャスト)、アルフォンス・エルリック役の眞嶋秀斗、ウィンリィ・ロックベル役の岡部麟(AKB48)、ロイ・マスタング役の蒼木陣和田琢磨(Wキャスト)、アルフォンス・エルリック役のスーツアクターを務める桜田航成、脚本・演出の石丸さち子が登壇した。

「エドとアルと旅を共にしていただけるような作品に」


全世界でのシリーズ累計部数が8,000万部を突破している、荒川弘による名作ダークファンタジーコミックス「鋼の錬金術師」が初の舞台化。まず本作の企画を受けた際の思いを質問された石丸は、「企画をお受けしたときには、私はまだ2.5次元の作品を演出したことがなく、果たして私が適任なのかわからないと思ったんです。でも原作の漫画を全巻一気に読み、アニメを全話一気に見て、そのときには『私が一番適任だ!』と思っていました。少年たちの心の旅がものすごく独創的に描かれていながら、ものすごく自然で。誰かの作ったルールの中で大人になることを覚えていくわけではなく、11歳という年齢で禁忌を犯してしまった兄弟が、その罪を背負いながら自分を見つけていく旅、ひいては命の意味を見出していく旅というのが、心に重くのしかかるときもあれば、でもものすごく軽やかで若々しくて。読んでいる間、見ている間ずっと共に冒険していました。そして『この冒険をぜひとも私に作らせてください!』と私の方から逆にお願いしました。荒川先生が長い時間をかけた大作に失礼がないよう、その作品を愛することがすべてだと思っておりますので、真っ向から『鋼の錬金術師』に立ち向かって、演劇を愛する方にも、長らくこの作品を愛する方にも、集まっていただいた俳優たちを愛する方にも、皆さんに『見に来てよかった!』と思っていただける、一生の記憶に残るような作品に、エドとアルと旅を共にしていただけるような作品にしたいです」と熱く意気込みを語った。

脚本・演出の石丸さち子※WEBザテレビジョン撮影


4か月にわたる長期オーディションで決定したエドとアル


エドワードとアルフォンスのキャスティングは、4ヶ月にわたる長期オーディションで決定。主役を射止めた思いについて、一色が「人生で初めて、最寄駅から家までノンストップでダッシュするという奇行に走りました。湧き上がるものがあって走り出すというのは初めての経験でした。オーディション…というかもう稽古だったよね?(笑)。誰がエドをやるか、アルをつかむか、ということは一旦脇に置いておいて、皆でこのシーンを作るということに注力していたから。ウィンリィの役を(オーディション参加メンバー)皆で回したりして。ピリピリしたものとかはなくて、すごく健全に俳優たちが戦って。だからオーディションにいたみんなのエドも乗っかっている気がしているんです。その人たちの分も背負ってやっていきたいと思います」と喜びを述べる。

一色洋平※WEBザテレビジョン撮影


続く廣野は「(一色に)全部言われました!(笑)」と笑いをとりつつ、「役者人生の中でいちばん考えたオーディションでした。オーディションの段階から原作を読んでアニメを見て、気合を入れていったんですけど。本当にオーディションが長くて!すんごい長かったんですよ!1時集合9時解散みたいな!石丸さんに『今日2シーン作るから』って言われて。『オーディションですよね?』みたいな。合否を待っているときも、やり切ったから悔いはないなと思っていたんですが、決まりましたよという連絡をいただいたとき、初めて腰が砕けました。マネージャーさんから『良かったね』の5文字だけが届いた瞬間、『お母さん…お父さん…』って家族にも周りの人にも感謝をして。改めてやってやるぞ!という気持ちがわいてきました。それで今記者会見してます!見てますか皆さん!僕は頑張りますからね!皆さんの思いを背負って頑張りたいです」と熱く語った。

廣野凌大※WEBザテレビジョン撮影