コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は人気の動画配信者と、彼らに“ガチ恋”するファンたちの人間模様を描いた「ガチ恋粘着獣 ~ネット配信者の彼女になりたくて~」(コミックタタンほかで連載中)をピックアップ。作者の星来先生が2020年5月にTwiterに投稿した第1話は5.6万いいねと多くの反響を集め、コミックスは8巻まで刊行されている。星来先生にインタビューを行い、“ガチ恋”というあまり例のないセンセーショナルなテーマで漫画を描こうと思った理由や、作品に込めた思いを聞いた。
──アイドル的な人気を集める3人組の動画配信者グループと、ファンとして応援する域を超え、彼らに本気で恋する女性たちの人間模様を、生々しく鮮やかに描く「ガチ恋粘着獣」。この作品のアイデアは、どのように思い付かれましたか?
連載ネームが通らなくて、描きたい漫画も無くなったときに突然生えてきたものだったと思います。担当さんとの雑談で動画配信が好きだとよく話していて、「それ描いてみたら?」という感じだった記憶があります。最初はほのぼの漫画みたいな感じでした。
──“ガチ恋”というテーマと過激な展開ながら、登場人物に感情移入でき、最後はどこか爽快感すら覚える展開が魅力的です。「配信者と、ガチ恋するファン」を描く上で、心理描写や感情の描き方について心がけている点を教えてください。
私自身ガチ恋経験があるんですが、その感情の真剣さを周りに信じられることはなかったし、馬鹿にされたくなくて自分で自分を茶化しもしていました。だからキャラには自分の真剣な感情を取りこぼしてほしくないし、悪い感情を綺麗な言葉でごまかしてほしくもなくて。その上で配信者側にも反撃させるし、ファンの思いを受け入れない自由も持たせています。
行いに対する因果応報はともかく、「バカな人間がくだらない仕事(配信) ごっこ、恋愛ごっこして自業自得で破滅した話」で終わらないことを目指しています。ただ、そう読んでもらっても構わないとも思っていますね。
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