――野呂さんから見た福美はどのようなキャラクターでしょうか？
公式ホームページに記載されているキャラクター紹介の所に「間食が大好き」とあったかと思うのですが、本当に食いしん坊です(笑)。
自分の趣味である「間食」のために、仕事を一生懸命に頑張る人だと思っています！ もちろん仕事に情熱はあると思うのですが、食べることにも集中している(笑)。
すごく明るくて、いい意味で細かいことも考えていない、自由に楽しく生きている人でもあります。ちなみに男っ気はゼロですね…！ 食い気ばっかりです！
――福美に共感する女性も多いかと思います。
「食」のために頑張る福美に共感する女性もいるはずです。私も実際は、そうタイプなので(笑)。「食べることが好き」で一日頑張って働いて、今日はこれを食べようとか、外食しようとか、とにかく「食」を楽しみに生きている。そんな福美に共感してもえたらうれしいです。
――役作りで参考にされた作品や人物は？
「ザ・トラベルナース」の脚本自体がすごく面白く、それぞれのキャラクターがたっているので、参考資料などを見なくても、福美というキャラクターや情景を想像することができました。
ちょっと前に(「ナイト・ドクター」[2021年、フジテレビ系]で)ナースの役をやっていたこともあって、ナースの作業やしぐさなどを何となく覚えていたので、ナース役に関してはちょっとだけ自信がありました！
ただ医療ドラマならではの雰囲気を思い出すために、「ドクターX」シリーズを見直したりしました。医療ドラマと言えば、絶対外せないドラマでもあるので、すごく参考になりました。
――野呂さんが感じた医療ドラマならではの面白さは？
自分で言うのもちょっとおこがましいのですが(笑)、私、ナース姿がめちゃめちゃハマる人だなと思っています。母が2年前に入院した時やおばあちゃんが長期で入院していた時、おじいちゃんが入院していた時に、看護師の方と接する時間が多くあったんです。
その際に看護師の方とコミュニケーションを取ることがあって、「看護師の方にはどんな人がいるのかな」「患者さんとどう接しているのか」など観察する機会が増えていきました。
たくさんの看護師の方と出会ったことで、いざ自分がナース服を着た際、鏡に映る自分に対して、「絶対こういう看護師いるよね！」と思ったんです(笑)。
「こういう人いるよね！」というリアルを、“あるある”ならぬ“いるいる”を自分がどう演じることができるのか、すごく楽しかったですし、面白かったです！
私が「こういう人いるよね？」と思いながら楽しく演じている福美を見て、視聴者の人が「こういう人いるいる！」と思って見てくれれば、よりうれしいです。
――監督からの指示は何かありましたか？
ナースの仕事に関しては、言われたことがないです。ただ、自分でアドリブなどを足してもいいよという監督もいましたし、「そのアドリブ、ちょっといらない」という監督もいました。監督によって、何を描きたくてどういうふうに作品を作りたくてというものが違うことを学びました(笑)。
今までは演じることや言われたことを忠実にすることに必死で、監督の思いや思考を深くくみ取ることがあまりできなかったんです。今回の作品では、金井(紘)監督、片山(修)監督、山田(勇人)監督という三人の監督がいらっしゃるのですが、三人ともポイントが違いました。
もちろんキャラクターとしてぶれてはいけない、統一しなくてはいけない所もあるのですが、監督によって描きたいことが違うということが分かって、演技の幅と言いますか、今までの私に比べて、役に向き合うことが増えた気がしています。
――お気に入りのシーンやせりふはありますか？
静(中井貴一)さんがナースハウスで発した「皆さんお料理が冷めてしまいますよ」という言葉に対し、福美が「そうそうそう」と同意するシーンがお気に入りです。食いしん坊という福美のキャラクターもよく出ていますし、静さんらしさも出ていたので、すごく印象に残っています。
とにかく食卓のシーンが楽しくて、食卓のシーンばかりずっとやりたかったです！(笑)。料理がおいしくて、食べるのが止まらなかったです。それで結構太ってしまって…(苦笑い)。
どこで自分が映っていて、どこで映っていないのかの加減をよく分かっていなくて、出されている料理を全部食べていたんです。本当だったら映っていない所は食べなくていいはずなのですが、ご飯があまりにおいしくて、食べる量を確認することもうっかり忘れてしまい、かなりたくさん食べてしまいました(笑)。
また、一気にナースチームが食卓に集まるシーンは、仲よくなりやすい環境でもあり、和気あいあいと楽しく過ごせたシーンでもあるので、とても印象的でした！
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